ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: オニゴッコ ( No.4 )
日時: 2010/11/21 01:20
名前: 要 潤香 ◆hjAE94JkIU (ID: Cqmw6ffg)


第一話

  7月20日 〜SFG諾国本部のある某都市〜


 道路を渡りとあるビルに入る3人組。


 ビルの廊下を歩きつつ、不安そうに一人を見、
 「ねぇ、ここでいいのかしら?3代目が待っている場所って。」

 「ああ、そのはずだ。」
 手にしていた手紙のようなものをみせる。

 「えっと…エレベーターホールに着いたら…」
 手紙を見ようとし、手紙を取る。

 「一番端のエレベーターに乗って3階、6階、8階、1階の順にボタンを押す、だっけ?」
 一番前を歩いていた少年が振り向いて言う。

 「らしいな。」複雑そうな顔をする。

 「じゃあ押すわよ。」
 二人ともエレベーターに乗り込んだのを確認し、ボタンを押す。

 すると、「カチッ」と音がし、入ってきた方と反対の壁だった方が開く。
 それと同時に手紙に新たな文が浮かび上がった。

 「このまま進めっつうことか…桂。」
 少年が少し困惑した様子で。

 「…砕華、手紙は?」桂と呼ばれた青年が頷きもう一人に聞く。

 「えっ?えっと、そのまま進んで、突き当たりを右の部屋って書いてあるわ。」
 砕華が手紙を見て言う。

 「んじゃ、さっさと行きますか。」走る真似をして言う。

 砕華「待ちなさい、笙。ここは、トラップがあるみたいですよ。」


 「え”…マジかよ…」笙と呼ばれた少年が振り向く。

 (あ。気付かなかったな、こいつ)桂が心の中でつぶやく。

 「ったく、面倒くせぇなぁ……んで、位置とモノは?」ぼやいた後聞く。

 砕華「…1m先に縦1,5m横2mの落とし穴。それの4m後には、左右の斜め45度にスイッチが合ってそれを同時に押さないと刃物が飛んでくるわね…」

 笙「…意外と簡単な方だな。これ。」
 桂「油断して落ちんなよ。」
 笙「誰がこんな落とし穴に、落ちるかっ…てぇの!」
 笙が無駄口をたたきつつ飛び越える。


 桂「砕華…頼んだ。」肩に手を乗せ
 砕華「…わかったわ。」

 一瞬、砕華と桂が消え、落とし穴から1m離れたとこ…笙の隣に現れる。

 笙「あ!桂、砕華ずりぃぞ!」

 砕華「・・・。」
 桂「別に、お前だけ自力で行けといってないだろ。
  ただ、お前が先に行っただけじゃねぇか。」

 笙「う…確かにそうだけどさ…それだったら、最初からここまで…」
 砕華「テレポートで…って?」

 笙「!俺の心が読めんのか!?」
 桂「そんなわけないだろ。お前の考えが単純なんだ。」

 砕華「あ、話してないで次のもやっちゃいましょうか。
  ”さっさと行く”のでしょ?」

 笙「あ、ああ…」
 桂「次は、あそこの2つのボタンを同時に押すんだろ?」
 砕華「ええ。」

 笙「いくぞ!」桂「わかってる。」

 桂・笙「3…2…1…!」


「ポチッ」


 3人「・・・・」

 笙「これでいいんだな?」少しの沈黙の後に言う。
 砕華「そのはずよ。行きましょう、もう罠はなかったわ。」
 桂「ああ。」


 手紙のとうりに、突き当たりを右に行き扉の前に立つ。


 桂「……じゃあ、開けるぞ。」

 砕華「ええ。」
 笙「おう!」


 扉を2回ノックし、扉を開ける。


 するとそこには———