ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: オニゴッコ ( No.9 )
日時: 2011/02/11 23:57
名前: 要 潤香 ◆hjAE94JkIU (ID: .96qqWiz)

第四話


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真剣な顔して話したと思ったら、話は10分ほどでおわった。


「…ふぅ…ちょっと緊張した…まさか…———なんて…ね///」

砕華が黒い扉から出てきてつぶやく。しかし、そのつぶやきを聞いたのは誰もいなかった。つぶやいた本人を除いて。


その日はもう寝ることにした。

砕華…いや、花は久しぶりにある夢を見た。

その夢は、

10歳くらいの少年が傷ついた姿で暗闇の中に立っていて、
それを自分が後ろから見ている

という夢だ。

何故、少年が傷ついているのかわからない。
もちろん、何故その夢を見るいのかも自分にはわからない。

ただ少年を見ているしかできない。
声をかけられず近寄れもせず、触れることもできず…
少年と周りの暗闇を眺めるだけ。

—————

その頃、皐来は…

複雑そうな顔をし、パソコンをしていた。
そして、時折左腕のとある箇所に触れ顔をしかめる。

少しした後にため息をこぼし、つぶやく。

「記憶が…戻りかけてる…か。
まさか…あの時のことが、また…起きるのか…?
…いや。起こしてたまるか…っ…あんな思いは一生ゴメンだ…」

途中から決心のように目を閉じて右手をグーにした。


目を開けた後は、パソコンの電源を落とし寝室に戻った。