ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 白黒四重奏 ( No.2 )
日時: 2010/11/18 13:06
名前: 出雲 (ID: kDmOxrMt)

     第一章 まっしろ音色



たいせつなおんなのこにちかよりながら、
めのまえでおとなのひとがわらった。



ぼくはさけんだ。


うそ。そんなおとなのひとをみてなにもできなくて。

ふるえることも。
なくことも。
こえをだすこともできなくて。


おんなのこはひめいをあげて、
なんどもたすけてっていってた。


おとなのひとは、そんなぼくのたいせつなおんなのこを。



てにもってたないふでさした。



あかいちがぼくにまでとんできて。
やっと、こえがでた。



おんなのこはわすれた。
ぼくのことも。
おとなのひとも、ぜんぶぜんぶ。