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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 貴方に生を、僕に死を〜久し振りに更新しました!!〜 ( No.137 )
- 日時: 2011/01/10 10:37
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: 別れが無い出会いなど無い←何処かで聞いたことあるような…?
エピローグ
祐樹が死んで、2年が経った。
ずっと一緒に住んでたこの家とも、もうさよならをすることになった。
「大好きでした…ううん、大好きです、祐樹。私を立派な人間に育ててくれて、本当に嬉しいよ…っ」
涙は本当に意地悪で。我慢してても出てきてしまう。
「貴方は優しい人だった。その優しさに、私はいつも助けてもらってたの。ねぇ祐樹。初めて会った日は、こんなふうに雪が降ってた夜だったよね。あの時の私は、どうしようも無い死にたがりで。貴方がいなかったら今頃死んでたのは私かもしれない。
祐樹。永遠に忘れないよ。私が死ぬ時は、祐樹のことを思い出して眠るから。私の最愛の人、有り難う。
さようなら」
くるりと振り向いて、彼らが待っている場所へと向かう。
「遅い、茉梨」
「ごめん、祐樹にメッセージ送ってたら…」
「まぁ茉梨、ちゃんと挨拶出来たんすね?」
私の妹の由梨と、その彼氏唯君。2人共笑顔で、泣いてる私を抱きしめてくれた。
「アニキ、本当に今まで有り難う御座います。オレは貴方を一生愛してますよ」
「唯、ワタシのこと。は愛して、無いの?」
「違う違う、そういう意味じゃ…」
———祐樹。私のこと、好きでいてくれますよね-------------------?
少し吹いた暖かい風を感じながら茉梨は、心の中でそう祈った。
貴方に生を、僕に死を 完結
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