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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 貴方に生を、僕に死を ( No.47 )
- 日時: 2010/12/18 14:03
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
祐樹の白昼夢
これは、何だろう?
夢…かな?
いや、夢って言うか……
ビデオを見てるみたいだ。
だってホラ。
僕が見ているのは、僕の過去———。
お母さんがいて、お父さんがいて、姉さんがいて、弟がいて、僕がいる。
あぁ、なんて懐かしいんだろう。
あぁ、なんて哀しいんだろう。
今は亡き家族達。
僕1人だけ取り残されて。
いや、違う。
僕が置いて行かれて。
何も聴こえない振りをして
何も見えない振りをして
皆のことを見捨てた。
最低だって、
わかってる。
わかってるからこそ僕は
死なないんだ、死ねないんだ。
あの日から僕はすべてをシャットダウンしてきた。
何を訊かれても
「知らない」
「解らない」
と答えて
何もかも
笑顔でやってのけた。
否
笑顔で耐えて来た。
笑顔でいればいつかは大丈夫
救われる
認めてくれる。
そう思ってた。
けどやっぱり
笑顔って上手くできないな。
今の僕だって
泣きそうになるのをこらえて
必死に
笑ってる。
ああそうか。
僕は—————————————
笑うことしかできない
弱虫なんだ。
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