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Re: 戦国の世に生きる・弐 ( No.37 )
日時: 2010/11/20 10:59
名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)

第壱話「戦国の世界」

「(美麗様ってホント綺麗な人だよね……。
 鼻は高いし、瞳は輝いてるし、唇は綺麗だし……)」
あたしも美麗様みたいに鼻が高かったら、大人っぽく見えるかな……。
など思いながら、心地よい睡魔に瞳を閉じる。

心地よい眠りにつくと、デコピンされたような痛みに襲われる。
「(うぅ……。先生にチョーク投げられたかな……)」
と思い、瞳を開けると、そこは───。


とても立派な建物の縁側……。
銀髪の綺麗な女性に膝枕されている状態だった。
「ええぇぇっ!!!?」
いや、混乱してるけど、これぐらい解るよ!?

あたしに膝枕している女性は、美麗様!!?

「何者だ!? 捕らえよ!」
美麗様も驚いている。美麗様の横にいた眼帯の男の人に、腕を掴まれる。
「おわっ、あたし、怪しい人じゃありませんよ!」
そんなに力いっぱい握らないでよ、逃げないよ。逃げてもどうしようもないよ。
「いや、怪しいだろ」
と言う眼帯の人。あたしは呑気に声がセクシーな人だな、と思う。

「えっとですねー、話を聞いてくれますか?」
なるべく雰囲気を和ませようと、笑顔で言う。
「何だ?」
射抜くような冷たい瞳で見られる。

「あたし、美麗様の子供です!」