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第弐話「子供疑惑」

「こっ、子供!!?」
皆が大声で叫ぶ。そこで、あたしは説明を間違ったことに気づく。
「美麗殿、現在の年齢でそのような大きなお子を!?」
とアタフタしている赤い人。
「わ、私は知らぬ。子など産んだ記憶もない」
美麗様も少し動揺しているみたい。

「あっ、子供じゃないや。子孫だ」
「あぁ、子孫……」
と皆も納得したみたい。
「皆さん納得していらっしゃいますが……。
　彼女が美麗の子孫を名乗るのはおかしくありませんか?」
と気味悪いほど色白の男性が言う。
「そうやなぁ。だって、子孫は……。言わば子供やろ?
　じゃ、貴方はなんやの? 美麗ちゃんの未来の子供??」
とおかっぱの綺麗な女の人が言う。

「あー。今って西暦何年ですか?」
「1600年でござる」
「えっと、1600年って……。関ヶ原が終わった頃かな?」
自分にある歴史知能を総動員して思いだす。
「てめぇ、関ヶ原知ってんのか?」
「うん。習ったもん」
って、呑気な話してる場合じゃないよ。

「あたしは、2010年に生きてる人間なんです」
「400年程度未来の人間ですか……?」
不思議ですねぇ。よく理解できません……。

「あの、行くトコないんで……。ここに置いてもらえませんか?」