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Re: 戦国の世に生きる・弐 ( No.44 )
日時: 2010/11/20 13:22
名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)

第参話「牢屋生活」

「……」
“ここに置いてもらえませんか?”発言で、沈黙が続いている。

「せめて牢屋か?」
「牢屋だな」
「かわいそやけどなぁ」
など、ひそひそ声がしっかり聞こえる。結構悲しい。

「……あのー、あたし、牢屋ですか??」
マジやだ。何か悪いことした気分になる。
「牢屋ですねぇ……」
いつの間にかあたしの後ろにいて、くくくっ、と笑っている人。
「牢屋でござるなぁ……」
赤い人もこくこくと頷いている。
「いっ、嫌だぁっ!!」
この人たち、悪魔だよ! 怖いよぉ!!

「……と言う事で。貴様は牢屋だ」
“部屋の空きがない”“素性の知れない”などの理由で、牢屋行き 決 定

「自己紹介をしよう。私は美麗」
涙目のあたしを置いてさっさと自己紹介している。
「某は真田幸直と申す!」
赤い人は幸直さん。
「伊達政義だ」
セクシーボイスの男性は政義さん。
「京子どす」
にっこり笑ってる。この人だけは優しそう。
「明智光好です」
気味が悪いほど色白の人は光好さん。
「豊臣秀徳だよ! はいっ、お姉ちゃん。あげる」
と言ってお花をくれる男の子。……今までいたっけ?

「牢屋でもいいです! いいんです!! でも、ご飯は下さい……っ!!」
だって、餓死なんてしたくないもん! まだ生きたいもん!