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第四話「加虐性愛者?」

「私は監禁しているわけではないぞ? どちらかと言えば軟禁か」
「ひっ……」
クスッ、と至極楽しそうに笑う美麗様が鬼に見えた。
「もしかして、Sとか……」
独り呟いたつもりでいたが、しっかり聞こえたらしい。
「は? S?」
意味が解ってないようでよかった……。
「S……。sadist。加虐性愛者の事だ」
この女、なかなか威勢がいいじゃねぇか。美麗に向かって……。
「うわぁっ!!」
やめてよ、セクシーボイスの政義さん!!
「ふぅん……」
ねっとり絡みつくような視線の美麗様。美麗様って、教科書では気づかなかったけど……。
セクシーだよね。実物(?)。女のあたしが見ても倒れそう……。

「気にしてない。貴様、名は?」
「あっ、織田 亜美です」
アミって呼んだヤツ、いるだろ? ツグミだよ。
「……織田……」
美麗様の顔が少し曇った気がした。

「やはり、貴様は私の祖先かもしれない」
まさか、父上と同じ名字を名乗るとは……。信じるしかあるまい。
「えっ、信じてくれるんですか? じゃ、牢屋も……!!」
そう言って希望に満ちた笑顔も……。

「駄目だ。部屋がない」
次の瞬間奈落の底。