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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる・弐(参照100突破! 有難うございます!) ( No.57 )
- 日時: 2010/11/21 12:05
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第八話「明智光好」
「貴様───!!」
明智の声により、風魔の動きが止まる。
「お久しぶりです。最近は顔も合わせていませんでしたね」
強い瞳の美麗に視線を向ける。
「───何を考えている?」
どうせ、ろくな事は考えていないだろうが……。
「“何”……。ククッ、ハハハッ───」
狂ったように空を仰ぎ笑う。
「えぇ。私たちは今日で終わりです」
私は“織田軍”を離反します。
「───そうか」
悲しいとも、怒りとも……。何とも言えない感情。
「引き止めてはくれませんか?」
まぁ、引き止められても行きますが。
「引き止めても、貴様は行く」
そうだろう? 貴様の気持が見抜けないほど間抜けではない。
「では、さようなら───」
今や織田に逆らう大名はいません。そうしてしまったら、戦がないでしょう───?
あぁ、美麗───。私の手で直接、貴方の───。
貴方の苦痛に歪む顔を───!!
「フハハハハハッ───!!」
「───」
高笑いをしながら去って行った光好の背を見る。
「貴様はやはり謀反人の血が流れている───」
そして、森から去る。この事をどう説明しようか───。
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