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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 戦国の世に生きる・弐(参照100突破! 有難うございます!) ( No.74 )
- 日時: 2010/11/23 09:34
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
第拾四話「信頼」
「───忍は私に任せろ。皆は光好を目指せ」
忍の訓練を受けた私にしか、忍は倒せない。
風魔小太郎───。もしかしたら、人生で最大の強敵かもしれない。
「御意!!」
そして、進軍の準備を始める。緊張した雰囲気が織田軍を包む。
「それでは、行って参ります!」
代表して挨拶したのは幸直。京子、亜美、秀徳が見送りに来てくれている。
「行ってらっしゃいませ。どうかお気をつけて───」
と言って礼をする京子。その表情は緊張していた。
「みんな戻ってきてね! 絶対だよ!」
胸を掴んで、縋るように言う亜美。
「父上、母上、みんな。必ず戻ってきて下さい!」
と、涙目で言う秀徳。
「Ah。心配要らねぇ。必ず戻ってくる」
と秀徳の頭を撫でる政義。
「行くぞ、標的は明智光好───」
そして、美麗を先頭に馬を走らせる。
なるべく3日で進軍を終えたい。兵にも馬にも無理をさせるが───。
「まだ行けるか? 無理だったら今晩はここで休む」
特に足軽などはつらいだろう。山崎までの山道を徒歩は流石にきつい。
「いえ、美麗様! 我ら一同、美麗様といつまでもご一緒する所存!!」
と、一人の兵が元気よく答えた。
「そうか、ありがとう───」
私は、思っていらより信頼されているのか───。
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