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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: さまよい続ける魂 ( No.11 )
- 日時: 2011/05/07 13:00
- 名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)
「ごめ〜ん朱音!遅くなっちゃ…た?」
いつもいるはずの朱音がいなかった。
「朱音…?」
朱音が消えた。朱音のバックだけを残して…
「葵〜いつまでしょげてんの?朱音もただの家出だよ。」
「でも…行方不明になって5日になったんだよ?何かあったんだよ。」
クラスの皆は家出と言っているけど私にはわかる。朱音は家出じゃない。
「そんなに心配なら睦路先輩に頼んでみたら?」
「睦路先輩?そんな先輩いたっけ?」
「ここの学校の屋上って閉鎖されてるじゃん?その屋上の扉の目の前でお願いを言うと叶えてくれるっていう噂があるの!」
「噂でしょ?本当かどうかわからないじゃん。」
「駄目もとで行ってみたら?もしかするといるかもよ。」
でもさ…軽く怪談混ざってるよね?誰もいないはずの屋上に人がいるってことは…
「考えると恐ろしくなってきた…」
でも…朱音を助けられるなら何でもしたい。
…結局昼休みに行くことにした私は扉の前にいます。
「ここでお願い事をすると何でも叶えてくれる…」
本当かな…実際人がいるかどうかも怪しいのに。でも…
「睦路先輩、どうか私の友達を見つけてください。」
…反応なし。やっぱただの噂だよね。アホらし、帰ろ…
「その話は最強の怪談にふさわしいか?」
え…まさか…
「ぎょ…ぎょわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ははははははは!!!」
「お前の悲鳴おもしろいな!気にいった!」
はぁ〜?!何なのよこの人…
「あなた誰?」
「お前は馬鹿か?今お前がよんだだろう。」
「まさか…本当に睦路先輩?!」
「嘘も減ったくれもないだろう?」
本当にいたんだ…
これが私と睦路先輩の出会いだった…
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