ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: さまよい続ける魂 ( No.16 )
日時: 2011/05/09 21:58
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

「はぁー…」

今何やってんのかって?私は家庭科室の窓の周辺をうろうろしております。

〜回想〜

「お前はこれをもって家庭科室の窓で待っていろ。」

「は?これってミカちゃん人形の足じゃないですか!」

「いいか?電気が消えたら入ってこい。」

盛大に無視ですか…

〜回想終了〜

なんでこんな不気味な足持って待ってなくちゃいけないんだよ!

「んー…」

?なんか聞こえた気がする…

「確かこの辺りに小さい窓が…!」

そこには縛り付けられている女の子がいた。

「なっ?!なんで…」

「あぁ…あと1本で完成だ。そう…君のその足で。」

この声…中沢先生?!なんで?

「君のこの足…なんて色鮮やかな痣なんだ。」

足フェチですか?ってそんな事思ってる場合じゃなくて!!

「見たまえ、このまだ血の気がある膝こぞのかさぶた…、手の甲にある絶妙な位置にあるホクロ…、そして少し引っ掻いたような傷がある腕…君のそのきれいな足でこの服は完成する!」

「いいえ…完成なんてしませんよ。」

!睦路先輩…

「誰だ!」

「その服は完成なんてしませんよ。すぐに取りに来てしまうのですから。」

「何のことだ?!」

「あなたが犠牲にした女の子達のことですよ。」

「彼女達にはちゃんとかわりの足をあげたじゃないか?」

「本当にあの足がかわりになるとでも思っているんですか?」

「なにが言いたいんだ!」

睦路先輩の言葉でだんだん先生が追い込まれている。

「ビニールの足なんか血と肉のかわりになんかなりやしない。」

「彼女達はすでにここにきていますあなたから足をもらうために…」

「そんなはずないじゃないか!彼女達は死んだんだ!これるはずがない!」

「静かにしてください…」

ズッ…   ズッ…   ガタガタ…   ズッ…   ズッ…

「はぁ…!はぁ…!」

パチン…

あっ!部屋の明かりが消えた!

「窓を見てください。」

「!!!!!!」

窓には女と思われる人影が足を持って今にも部屋に入ろうとしている。

「助けてくれ!」

「あぁ…すいません。さっきの言葉取り消します。」

「あなたの四肢をあげれば足りますね…」

『あなたの/右足/左足/右腕/左腕/ちょうだぁぁい…』

「うわぁぁぁぁぁ!」

日向葵は茫然としていた。

「先輩…先生は何か見えているんですか?」

「さぁな、これにて『ミカちゃん人形の探し物』お終い…」