ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: さまよい続ける魂 ( No.52 )
日時: 2011/06/14 21:29
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅴ居君亜矢長ファイル3

「何?!俺の机が片付けられただと?」

「うん。『使わないのなら邪魔だから片付けろ。』って…」

「くそ…あの机はあるだけで気味が悪い感じを醸し出していたというのに!」

そうだったんだ…

「そんな石頭教師にはお灸をすえねば…」

確かに…斎藤君の事もあるしあれはむかついた(怒)

「おいお前、—…やれ」

「え〜!そんなことできませんよ!」

「大丈夫だ、お前はやればできる子だ!」

そんなお父さんが言うようなこと言わないでよ…

「とりあえず任せた。」



はぁ〜でもあの石頭教師はむかつくよな…

そんな失礼な事(本当の事だけど)を考えながら葵は教室に戻って行った。

「先生!お願いします、退部だけは…」

斎藤君が石頭に退部届を書かされたらしい…

教師のすることか?

「うるさい!触るな、馬鹿がうつる。」

ブチ…

「すいませぇ〜ん!」

私は思いっきりヒップアタック。

「急いでたもので…すぐに拾います〜」

そう言いながら私は名簿に…カキカキ

「廊下は走るところではない!今後から気をつけろ!」

へいへい…

「ごめんね斎藤君…私の所為で。」

「大丈夫^v^悪いのは全部あの石頭野郎だよ!」

皆考えていることは同じなんだなぁ…

〜放課後〜(飛ばしてスイマセン…)

「まったく近頃の生徒は礼儀がなっとらん…」

「先生…」

睦路は今まで話しかけなかったが今問いかけた。

「なんだ貴様は?生徒か?最終下校は過ぎているぞ、早く帰れ。」

「ん?」

そこで石谷は気づいた。戻したはずの睦路先輩の机が元の場所に戻されていることに。

「貴様がやったのか?片付けろ!」

「嫌ですね、だってここは僕の席ですから…」

「何をふざけたことを…」

『睦路先輩の祟りが…』石谷は脳裏によぎった考えを振り払った。

バサ…

持っていた名簿が落ちた。

そこには一番下の行に『睦路先輩』と書かれていた。

「居君亜さんをあなたは知っていますか?」

「知らない!そんな生徒いるわけないじゃないか!!」

石谷は生徒が噂にしていた『居君亜さん』の怪談話を思い浮かべてしまった。

サァ—…

誰もいなかったはずの場所に葵がいた。

首に包帯を巻いた葵が。

『居君亜さんは首と手と—…』

「彼女から先生に質問があるそうです…」

『持ってる…?』

「持ってましぇぇぇん!!!!!!!!」

パサ…

退部届が落ちた。

「!何だ持ってるじゃないですか…」

「クックック…これにて『居君亜さん』お終い…」