ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: さまよい続ける魂 ( No.96 )
日時: 2011/07/16 21:10
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅶ足 ファイル2

「先輩…」

「やっと来たか。」

来てあげたのに第一声がそれって;

「李伊南ちゃんを使うのは可哀そうですよ。」

「いいじゃないかそれなりの物はあげているんだ、彼女も納得している。」

私には何もくれないくせに…

私は今の感情を心にしまって睦路を見据えた。

「何かあったんですか?」

「お前のクラス…自殺者が出たらしいな。」

そんな無表情な顔で言われても…

「この事件は何か変だ。」

それは私も感じていたこと。

里穂ちゃんが自殺するような子じゃないってこともあるけど…

葵は胸に引っかかるような感覚を感じていた。

「俺の勘だと夜月里穂は自殺じゃない。意図的に殺された。」

先輩の言うように私はそう思う。

でも…この事件にはもう一つ不可解な事があって…

「里穂ちゃんの…足がないって本当なんですか?」

「それはニュースでもやっているように本当だろう。」

そう…線路からは何とか体の部分は集められたんだけど、足だけが一かけらも出てこない。

「こんな話を知っているか?」