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Ⅳ-「一滴の血」

“さ、始めましょう。わたしたちのゲームを”

その声が開戦の合図となった。紅薔薇の薔薇の花弁が、秋桜を襲う。
しかし、花弁は秋桜が纏ったバリアにより、燃えて消える。
「───中々ね」
ふっ、と余裕気に笑う。
「そちらこそ」
今度は秋桜が、地面に亀裂を発生させ、その亀裂を伝って大量の水を出す、魔法攻撃を仕掛けた。

「さ、俺らも始めるか───」
コイツは初心者だろうけど、容赦はしねぇ。
「容赦はしませんよ」
と、一角獣の角を出す。
「上等だ」
4m以上ある剣で襲いかかる。リーチ的にいえば、明らかに獄が不利。
「はっ!!」
しかし、獄はそれを容易に受け止める。
「気に入ったぜ、アンタ!」
蟒蛇と獄も素晴らしいバトルを展開させる。

「───っ!!」
しかし、紅薔薇は大量の水に耐えられず、10mほど吹っ飛ぶ。
今が追撃のチャンスと、数々の槍と共に空に飛ぶ秋桜。
「止めです───」
左手の人差し指を紅薔薇に向けて下す。すると、槍が大量に降ってくる。

「ああぁぁぁっ!!!」
紅薔薇の悲鳴と共に、大量の血が吹き出る。