ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 脳内アリロッド ( No.25 )
日時: 2010/12/19 17:32
名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
参照: ポアロン・ポーちゃん・ポアetc.あだ名で呼んでくれる人感激!



「ねぇ夢真、一緒に散歩にでも行かないかい?」
「却下。うざいから自分の部屋行っててくれないかな」

さっきの時間から1分後。
いきなりクズが気持ち悪い事を言ってきた。

「ってか願真兄さん、今この街にはアリロッドヒューマンっていうのが大量発生してるんだぞ!?
ってかまず兄さんがどうやってここまで来れたのか聞きてぇよ!」
コイツ昔から思ってたけど、バカなんじゃないか?

「やだなぁ夢真、俺はもうそろそろあの人が帰って来るから、親切を言ってあげただけなのに」
「自分があの人から逃げたいだけだろ?なら帰ってこなけりゃよかったのに」
そう言いながらコートを羽織る僕。

「いや、久し振りに夢真にいじめられたくってね」
「きしょっ。

で、行かないの?行くなら行くで、さっさと支度しろよ」
そう吐き捨てて、靴を履いて、外へ出る。外って言ってもマンションだから微妙なんだけど。





「あ、この公園立ち入り禁止になってる」
僕の家の近くにある公園———つまり、椿弥がアリロッドヒューマンを殺して粉々にした、あの公園。
そういえば、もう椿弥は帰ったかな。襲われてなきゃいいんだが。
いや。あいつなら大丈夫か。

チェーンソー持ってたし。

信じたくないけどな。

「へー、立ち入り禁止の割には、随分ガードが甘いねぇ」
そんなことを呟いて、立ち入り禁止———もとい、「keep out」のテープを飛び越え、公園の中に入る。
「おいバカっ!んなことしたら危な———」

「危ないのはそっちでしょ?」

後ろから、声がした。
で、振り返ろうとしたら、蹴り飛ばされる。
痛ぇ。何様だコイツ———…

『プップー!!』「ね、言ったじゃん。危ない、て」

え?誰だっけコイツ。僕と同じ学校の制服着てるけど。こんな奴、いた?
小っちゃいし、髪型も幼いし。

よし、ちょっと遠回りに訊いてみるか。

「君、何人?」

あ、やべ。遠回しすぎたってか…

違う質問になっちゃった!

「はぁ?アンタバカ?日本人だけど。
ちなみにアンタと同じ高校!!
多田 由杏って言えばわかる!?」

あぁ!
納得。

「ていうかあの変な人…アンタのお兄さん?バカなの?」
「あーうん、頭ちょっとイッてる…かな」

「はいそこ変な噂立てな——————い!
これでも俺色々調べてるんだけどなーぁ?」

はい、無視。

「てか多田お前遅くないか?何時かは知らないけど、もう結構遅い時間だろ?」
「うん、1時」
「マジで!」

最低でもそんな時間だったら玄関で寝かせてもらえてるんだけど。

「あ、そうだ、さっきは助けてくれてありがとな」
忘れてた忘れてた。

「はぁ?別にアンタの為じゃないわよ、気色悪い。あたしの所為でアンタが死んだら困るじゃない」

ああ、わかった、アレだなこの子、うん。

「お前さぁ、ツンデレぐおがぁっ!!」
「それ以上言ったら殺す!」

最後に飛び蹴りをかまされて…

彼女は帰っていきました。

ツンデレだと思います。







———多分僕、明日殺されるな、学校で。