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Re: 〜SUPER WORLD〜キャストUP ( No.29 )
日時: 2010/12/02 19:38
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
参照: http://期末テスト面倒くさい(;一_一)

第11話【襲撃】

1時間目の途中に、奈央はようやく教室に入ってきた。
1時間目は古典の時間であり、奈央は担当の先生に適当な事情を言って席に座った。
「なんで遅いの?何かあったのか?」
「いや……寝坊よ。」
奈央はホタルにそう言うと、古典の準備を始めた。
ホタルは首を傾げ、奈央の顔を見つめる。だが、何も分からない。
「まぁいいけど。それより、1時間目が終わったら生徒会室ね。」
「なんで?」
奈央がホタルに聞くと、ホタルは声のトーンをとして話し始めた。

「小金井先生が護送中に逃げたらしい。」

「え!?」

ホタルの言葉に、奈央は表情を変えた。その瞬間に、奈央は先ほどの空也の言葉を思い出す。



━あいつは犯人じゃないよ。残念だったね。━



「ならどうして……逃げたんだ……」
「え?何?」
ホタルは奈央の呟いた言葉に首を傾げながら問う。
奈央は「何でもない」と言うと、板書をノートに写し始めた。
ホタルは一回深呼吸をすると、再び小さな声で奈央と話を始めた。

「もしかして、奈央も小金井が犯人じゃないって思ってる?」

ホタルの言葉に、奈央は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに冷静な顔に戻り頷いた。
「実は、学校に来る途中にある超能力者と交戦したの。その男曰く、小金井は犯人じゃないらしい。」
「交戦!?また超能力者いたの!?」
ホタルは別の超能力者の存在を知って驚いたが、奈央は頷くだけで詳細は教えてくれなかった。
ホタルは大きなため息をつき、奈央にあることを告げた。

「小金井は超能力者の存在を知っている。神隠しの真犯人は、超能力者の可能性が高い。」

「もう……驚かないわ。だけど、なんでこんなに問う能力者が関わってるの……」
奈央はこの時、違和感を抱いていた。華光高校に来て、やけに超能力者が多いということだ。
「とりあえず、詳しい話しは後でしましょう。」
奈央の言葉に、ホタルは賛同すると1時間目の終了を待つのだった。


**********


「ここか……」


華光高校の門の前に、ネイラー、ノートン、スペンサー、アルマ、ローズの5人がいた。
ネイラーは4人を見ると、顔を合わせて頷いた。
「忍田は学校で授業中だ。1時間目の終了チャイムと共に、ある場所を襲撃させる。」
ネイラーはそう言うと、不気味な笑みを浮かべながら5階建ての校舎を見上げる。
「ノートン、スペンサーはA棟を攻撃。俺とアルマ、ローズの3人でB棟を攻撃する。」

「ひっひっひっひ……パーティーの始まりだぁ。」

「……ゲス野郎が。」

「「了解で〜す♪」」

全員の返事を聞くと、ネイラーは振り向いて華光高校を見た。
ネイラーはアルマの肩に手を置き、ローズもアルマの肩に手を置いた。
「狙いは超能力者の発見及びに拘束だ。それでは、始めろ。」
ネイラーの言葉と同時に、アルマは目を閉じた。


「テンス・テレポーテーション。」


アルマの言葉と同時に、ネイラーとローズとアルマはその場から姿を消した。
残ったノートンとスペンサーは顔を合わせ、華光高校に侵入した。
「俺は1階から行こうかなぁ。」
「俺は5階から行く。じゃあな。」
スペンサーはそう言うと、足に力を込めて、目をカッと開いた瞬間に、その場から砂煙を捲いて消えた。

「相変わらずだねぇ……“瞬帝”スペンサー……」

ノートンは不気味な笑顔を浮かべると、そのまま歩いて校舎へと向かったのだった。