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其の弐「清神学校」

清神島は、民家がズラーっと並んでいる。皆がご近所さん(?)みたいな感じだ。
一番左端の家の人が、家を回って、皆で一緒に学校に行く事になっている。
そうすれば、危険な事件に巻き込まれる事も少ないだろう。と大人たちは考えたらしい。

ちなみに、一番左端は俺。俺の家の隣の人が、ハーヴィー・モノトリアさん。
昨日のバーベキューにも来てた、外人の背が高い男の人。
ピンポーン、とインターホンを押すと、制服に身を包んだハーヴィーさんが立っていた。
「good morning」
いきなり素晴らしい発音で言われ、俺は理解できなかった。
「えっと……。ぐっど もーにんぐ?」
と、見上げて聞き返すと、軽く笑って、
「yes」
と答えが返ってきた。

次は真理奈。昨日、俺を迎えに来てくれた女の子。
ピンポーンとインターホンを鳴らすと、笑顔の真理奈が立っている。
「じゃあ、ママ。行ってきまーす!」
と元気よく言うと、台所から「いってらっしゃい」と言うお母さんの声が聞こえた。
「真理亜は?」
「えっと、真理亜は先に行っちゃったです」
と言うと、ハーヴィさんは興味なさそうに「ふぅん」と返した。
「真理亜……?」
バーベキューの時、そんな子いたかな?
「えっとね、マリの妹なの」
真理奈に妹がいる新発見をした。どんな子か見てみたい。

こんな感じで、ずーっと回って、皆で喋りながら登校して、都会にはない楽しさだった。