ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ───呪い殺し。(オリキャラ募集にご協力お願いします!) ( No.40 )
日時: 2010/11/25 18:57
名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)

其の参「魔女ノ噂」

「ねぇ、龍君はさ、清神島に奉られている魔女の噂、信じる?」
と聞いてきたのは、なみっちこと五十家波。

「……魔女?」
魔女なんてのは、小説とか、アニメとか。空想の世界に生きる……。存在するわけがない。

「そう。この島がある災厄にとり憑かれた時、それを鎮めた偉大なる魔女様」
俺と同い年だけど、すごく大人っぽくて、つい敬語を使ってしまうタイプの桜井雛さん。
「あー……。確か、敬意を示さなければ惨劇が始まるとか何とか……」
自分から動くことの少ない桜井暁さん。魔女の話題にはのったらしい。

「魔女なんていねぇよ。だいたい、魔女なんてもんはチビっこいガキが信じるもんだろ?」
ホウキに跨って空を飛ぶ魔女なんて、信じられるわけねぇだろ?

「魔女は信じた方がいいぞ」
それだけ言って少し立ち止まったのは東堂日和さん。
「魔女を信じねば惨劇が始まる。嵐が通り、完全に清神島は他と隔離される」
「───」
日和さんは、悪魔、マリオネット、人形など、少し風変わりなあだ名をもらっている。
本人は別に気にしていないようで、何も言わないが。聞いている方が不快になるものだ。

「偉大なる魔女様に贄の魂を捧げる。沢山の血が零れ、沢山の亡骸が並べられる───」
と言って去ってしまった。日和さんが言うからなのか、かなり説得力がある。