ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Blood band【オリキャラ募集中です】 ( No.13 )
- 日時: 2010/11/25 21:39
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
「あーあ……暇だなぁ」
学校の屋上に、いかにも「暇」という言葉の合っていそうな声を少女—黒川 夏弥が出す。
金色の緩いウェーブのかかったショートヘアにとび色の大きな瞳とやけに日本人離れした色合い。
服装はスーツ。ただし黒色のピシっとしたスーツを壊すかのように中には黄色の兎耳パーカーを着ていた。
「ははっ、まぁそう言うなって」
そう言いながら夏弥の頭をポンポン叩きながら青年—木之元 翠は苦笑する。
容姿は夏弥のように、いや夏弥以上に日本人離れした水色の長髪に濃い青色の瞳。
しかし黒色のスーツをそのまま着こなしており、赤色のネクタイを付けている。
そしてラッパ……即ちトランペットを持ちながら夕方になりかけている緋色の空を見つめていた。
「だって本当じゃんかぁ〜……ねぇ、風真に華雪?」
突然夏弥に話を振られた風真と言う青年と華雪と言う少女は戸惑いながらも頷いた。
風真は緑のかかった黒髪のショートヘアに穏やかそうな表情が特徴の(見る限り)好青年。
華雪は焦げ茶色の肩下まで有る癖毛に灰色の瞳とこの面子の中では一番まともな外見だった。
そして二人が頷くのを見るか見ないかのうちに夏弥も緋色の空を見つめ始める。
もし彼女らを知る者が居ればある者は恐れおののき、ある者は歓喜するであろう。
それが何故かというと———……
ピリリリリリリリ…………
夏弥のスーツのポケットから変哲の無い携帯の着信音が聞こえた。夏弥は急いで携帯を取り出す。
画面を開くと其処には“Blood band 始動”と文字が書かれてあった。
夏弥はその文字を見ると顔を嬉しそうに綻ばせ、他の三人の方へと携帯を見せる。
「依頼来たね♪ 早速行こう!」
夏弥が嬉しそうに笑うのに、全員同じくらい嬉しそうに頷いた。
Blood band……それは彼女ら自身を表す言葉。様々な物事を様々な方法で解決するバンド。
そして彼女らは緋色の空へと溶け込む風に屋上から出て街へと行くのであった……。