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Re: とおりゃんせ、 01.up ( No.6 )
日時: 2010/12/07 23:06
名前: 夏目 ◆TF6mTPRzbk (ID: rRkS7ah/)
参照:    とおりゃんせとおりゃんせ、


02 _ おかしい可笑しいオカシイ


とりあえずこんにちは。いや俺はこんばんはの方が
好きなんだよね、夜の方が好き。
まあそんな事は置いといて、あんたは知ってるかな。
俺が視えてるっていう噂。あーどうでもいい?
うんどうでもいいで良いから聞いてくれ。
視えてるのは本当、除霊も何も出来ない、
ただ視えるだけの役立たずだ。俺は。
まあそれは良いとして、俺が今目に置いているのは
如月丙。分かるか?あの電波娘だ。
本人は自覚してないがな、発言が電波だと思わないか?
人ってのはさ、必ず霊の一匹や二匹…いや一人二人は付いてる。
だから視える俺にとってはうじゃうじゃうじゃうじゃ、
外の世界はおぞましい。気色悪い、吐き気がする。
しかし、可笑しいもんだ。あの電波娘には、
如月娘には、なんも付いてない。
何にも、全く、ただ如月丙がただ一人そこに居るだけ。
可笑しいと思わないか?
一つの空間には人間と霊、これが付き物なんだ。
なのに何故如月丙には霊が憑いていないんだ?
まあ俺も対処くらいは出来るから憑いてないが。
けれど視えない人間に何故憑いていない?
霊を寄せ付けない体質?寄せ付ける体質なら
聞いたことはあるが寄せ付けない体質なんて
聞いたこともない!
本でも調べた、そのような例は過去にほとんど
存在しなかった。間違いない、
如月丙は可笑しい、異端、別の何か。
いや言いすぎたか?しかしおかしいものは可笑しい。
おかしい、可笑しい、オカシイ。

「ねえ野上。何さっきから黄昏てんの?」
「………いや何でも、というかいつからそこに?」
「さっきから居たよ。わーい私野上君にとっての
 神出鬼没になれたんだねおあいこだわーい!」

おかしい、可笑しい、オカシイ。

「…如月、お前先祖に巫女さんとかって居たか?」
「んなもん知らんわ。私は現実に生きるのさ!
 あ、今のかっこよくね?ちなみに現実の読み方は
 "いま"だからね!いまに生きる!」
「……今度是非調べておいてくれ、」
「え、何無視?スルー?シカト?」

如月丙は、俺にとってどんな存在になりうるのか。
さあこれからもお楽しみ、

神も烏も予想出来ない。