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Re: 真空パック〜皆様のおかげで参照300突破です!!〜 ( No.151 )
日時: 2011/01/07 23:34
名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
参照: 正月太りした…←てか元からデブだろ

4パックめ◆傍にいるだけで温もりを感じることが出来るならば◆


『どうぞ、こちらの椅子に』

碑稲城の研究所の中。
先程の研究室とは違う雰囲気の部屋に2人、龍緋とキルメリアはとおされた。
まるで牢屋と言っても過言でない部屋で、鉄のパイプが1本1本綺麗に立てられている。床も鉄で出来ているようで、歩くとカンカンという音がした。木で造られた隅にある単純なベッドとそこから5歩程度歩いたところにある木製の小中学校になるような椅子。そして所々に———血。

『いやいやリアル待て。そんな血が付いてる椅子に腰かけたくないぞ』

びしりと真正面から否定するキルメリア。

「しかも此処…どう考えても牢屋…だろ?」

辺りを慎重に見渡しながら慎重深そうに眉をひそめながら龍緋はリアルに訊いた。
『牢屋…というか碑稲城博士が“実験台”を逃がさないよう設置したのがこの部屋です』
ぺた、と黒い血の付着した椅子を触りながら答えるリアル。その表情は何処か哀しげで苦笑で。

『実験台…ということはあの変態博士の?』
ふと碑稲城の顔を思い浮かべながら言うキルメリア。勿論彼女に悪気は無い。

『えぇ、そうですね。現に私は誰かの一部分と誰かの一部分で、色んな人の一部分で出来ているロボット。碑稲城博士に創られた、唯一の感情あるロボット』

天井を見ながら独り言のように2人に言い聞かせるリアル。

『さて、立ち話もなんですのでどうぞ、腰掛けて下さい。
スタートに戻ってますけど』

そう言いながら自分がまず椅子に座るリアル。
「まぁ立ったままも失礼だしな。汚れるがしようがない」
それに続いて龍緋も自分の横にある椅子に座る。

『私は座らん。汚いしドレスが汚れるからな』
そう言って腕を組みその場に偉そうに立つキルメリア。

『まあキルメリアがそう言うなら良いでしょう。
では話し始めましょうか。




亜呂江の過去を』




                           &




「んー、やっぱり久し振りに食べる食糧は美味しいわね〜」
手を洗いながら呟くレーナ。
「でもどっちかっていうと りんごじゃなくてぱいなっぷるのがよかったじょ」
「何処からそんな南国果実が出てくるんだ」
そんなヴェアナの呟きに静かにツッコむフィックル。

「———ていうかアタシ達寄り道しすぎよね!?どんだけ言う機会逃してるのよ」
タンタンと大きいリボンの付いたハイヒールの底を鳴らしながらレーナ。
「いまからいけばいいじょ。だいたいいるばしょは よそくできてるから」
ローブを翻しながら公園を出ていくレーナに続きながらそう言うヴェアナ。

「じゃ、いきますか!!」
ふわっとそのローブを広げ、鴉のような羽にしながら。