ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 真空パック〜参照400突破…だ…と!!〜 ( No.185 )
- 日時: 2011/01/12 22:02
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: 自分の文才の無さに腹が立つ今日この頃。
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「着ーいたっ。
たくヴェアナが道中で道草ばっか食うから会うの滅茶苦茶遅れたじゃない」
緑色の髪を夕方の少し肌寒い揺らしながらその家の前に立つレーナ。
「さてと、時間も勿体無いことだし行くわよ」
そう言うが早いかレーナはその家———風倉家に足を踏み入れる。
木製やらプラスチックやら色々で出来たドアを開けると、灰色と黒の石タイルで敷き詰められた玄関。しかしそれ以外は全く、何も無いと言ってもいいほどで、がらんとしている。
———まるで引っ越した後の家に来てるみたいだわ…。
———本当に中にいるのか不安になってきたんだけど…。
すこし眉を顰めながらも小さく「おじゃまします」と呟いてフローリングのやたら長い廊下を歩くレーナ。
———あー、おなかへったじょ。
———もうこうなったらレーナのかみのけでもくうか。
そんな可愛らしい子供のような(と信じたい)ジョークを心の中で呟くヴェアナ。 その所為かじーっとずうっとレーナの揺れる髪の毛を見つめている。
「あら、此処かしら?」
長い長い廊下の先にある一枚の襖の前でレーナがふと立ち止まった。
『スパァァァァン!!!』「久し振りねぇ、可哀相なコ達------------。
…………あ、えっと部屋ちょっと間違えたみたいですすみません、ごゆっくり続きをどうぞ」『バァァァンッ!!!』
———今レーナの身に何があったんだろうか?
そう一生懸命整理しようとするフィックル。
「ささささぁーて皆、用事は済んだわ。もう戻りましょっか!!」
慌てながら2人の背中をぎゅうぎゅう押すレーナ。
「おいレーナ、なにをみたんだ?そんなにあわてて」
「いっいやぁーねぇーヴェアナ、アンタみたいな子供にはまだ早い世界が繰り広げられているのようふふふふふ」
「勝手に変な話を進めるなぁあああああああぁぁぁぁあああっ」『バン!!』
突如レーナの後ろの襖が勢い良く開き、龍緋が出てくる。
「あのなぁ勘違いしてるみたいだから言っとくけど。あれはただ泣いてただけだよバカ共が」
見られたのが恥ずかしいのか、龍緋は少しばかり頬を赤らめながらいつもより声のトーンが高く感じる声で言う。
「……そう。へぇ〜、そうなんだぁ。ふ〜〜ん。
あ、それでね、用件なんだけど。滅茶苦茶遅れたこと。何だと思う?」
———あ、今若干スルースキル発動したよな。
そう思いながらも「何だ」と短く答える龍緋。
「あのチビちゃん…儚伊 由芽だったかしら?あのコを殺したのはアタシよ、てこと。 そんだけ。 じゃぁね」
ひらひらと軽く手を振りながらレーナ。
「……殺し…た?死んだ、由芽が。
??????
あ、あぁああ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!?」