ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 真空パック ( No.27 )
- 日時: 2010/12/18 15:06
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: ノイズって名前でも活躍してます←
広い広い白い部屋。その部屋のテーブルの上には、赤黒い血の付いた腐敗臭のする四肢。そして、変な青年を、今龍緋達は取り囲んでいるのだった。
なんか集団いじめみたいだぞ、主人公。
「申し遅れました、すみません。僕、ミッション屋のオーナーの、リンです」
そんな一言紹介に、顔をしかめる由芽。
「待て、ミッション屋なら、あそこのテントにおじちゃんが1人いたぞ?」
「確かに。お前助かりたいが為に嘘言ってるんじゃないのか」
2人でリンに迫る。
「ち、違います!!アレは確か———1ヶ月前の夜…」
リンが話はじめる体制を取り始めた。すると、
「私、長い話は嫌い。ねぇ龍、お腹が空いた」
「亜呂江お前…マイペースすぎるにも程があるだろ」
「私は私だから、マイペースなの。龍だって龍だから罵倒が好きなんでしょ?」
早速ヒロインに言われてるぞ、主人公。
「罵倒じゃない。本当のことを言ってるだけだ」
「あ、あの…僕の話は…」
「おぉ、すまんすまん。あいつらバカはほっといて、話を始めてくれ☆」
「うわ、うっざ」
ボソリと何か龍緋が呟くのが聞き取れたが、敢えて無視した由芽だった。
&
「その夜、僕はあのミッション屋の屋台を仕舞っている途中でした。その時、いきなり背後からあの男が現れて、『この店にある金を全て寄越せ。でなければ貴様の仲間を殺す』と言われたんです」
「いわゆる強盗だな」
「で、仕方なく金を払って、「帰れ」と言ったのに、あいつはいきなり暴れまくって、結局僕の仲間を殺して、屋台までもを奪っていったんです」
「で、貴様は生き埋めにされていたのか」
「生き埋めでは無いですけど…。
で、あいつ、お客さんが来るとミッションを選んでくれ、て言って、この部屋にお客さんを通すんです」
「ふむふむ。で?」
「それで、その後背後に回ってお客さんを殺して殺して殺しまくってるんです」
「ほーう。それはちと面倒なことになったな」
わかった、と言わんばかりのニヤニヤ顔で言う由芽。
「何が面倒なんだ?自分の処理か」
「うんそうそう!最近死ぬ場所を何処にすればいいかって考えてて———って、違うわ!!!
そのおっちゃんについてだよ!」
ナイスノリツッコミ、儚い夢。←
チッという小さな舌打ちが聞こえたのは気のせいだと自己暗示して、声を少し小さくして言う。
「そいつは、他の国の奴がこの村を滅ぼそうとしてんだ」
「俺の村みたいにな」