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Re: 真空パック〜ちょっと待っ…参照1000!? マジすか!!〜 ( No.314 )
日時: 2011/05/15 21:25
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)
参照: 久々なので内容を忘れつつある緑紫さん笑←

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「なぁ」
「龍緋」
「おいでよ」
「早く早く」
「何をしているの」
「そんなトコで蹲(うずくま)ってないでさ」
「貴方の求めるものはちゃんとあるわよ」
「心配しないで」
「懐かしいね」
「見たいんだろう?」

「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」「さぁ」


「ハヤクモドッテオイデヨ——」



                           &



 同時刻。
 とある道を急ぎ足で行く男女の姿があった。
 ナース服と、白衣で。

「依世ちゃん、君まで付いてくる必要は無かったんだよ? 危険なんだから」
「危険なんて覚悟の上。それに——」
 彼女は一瞬だけ下を向いて、それから。
「——稲富さんがいない生活は…控え目に言っても、楽しくない」「そっか、嬉しいよ」
 ニコリと笑う稲富。そしてすぐに真顔に戻り、
「じゃあ行こうか。平和のための——破壊神狩に、ね」



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 森の中を、ゆっくりと歩くサンダーミストとシュガーとキルメリア。歩く、と言ってもその中の2人は飛んでいたりするのだが。
「とりあえずアレだな、サンダーミスト。破壊神をブッ潰しに行くんだろ?」
【シュガー、言葉遣いを直しなさいっていつも言ってるじゃない】
「煩(うるせ)ぇな、昔っから俺ァこうだったんだから、今更直す必要も無えだろ」

 ——なんだか…嫌な予感しかしない。
 ——駄目だな私は、変な予想をするからこんなに暗くなるんだ。
 ——もっと明るくいかないとな。

 そんな2人の妖精の話を特に聞いているでもなく2人に着いて行くキルメリアは、ふとそんなことを思った。

「もう…縛られた愛情は、壊してしまおうか」【?】【何のこと?】
「え…私もしかして、口に出してたか…?」「ああ」
 “やっちゃったか”と呟きながら、キルメリアはぽつぽつと語り出した。
「いやな。私には実は好意を寄せている者がいるのだが…実は私は、そいつのことを愛してはいない。機械的に、というか、昔そいつにとあるまじないを掛けられて——あぁ、そんなメルヘンなものではない。 うむ、まぁそれで、そいつのことを目にしたり思い浮かべたりすると自動的に愛の告白とかをしてしまうわけであって。 うーん…説明が難しいな…。とにかく、つまりは、実は好きではないということだ」「簡単にまとめすぎだろソレ」
 素早いツッコミを入れたシュガーだが、一応理解は出来たようで頷いている。

「えっと、その男の名は【須野江 龍緋】
 彼の名を出そうとしていた口が、機械的に止まる。止まらざるを得ない。
「サンダーミスト…何故そいつの名を知っている…?」
「俺でも知ってるぜ、そいつの名はよォ」
 突如武器を強く握り締めたシュガーが口を挟む。




「破壊神を名乗る奴なんだからな」