ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 真空パック〜コ メ を く れ !〜 ( No.58 )
- 日時: 2010/12/26 19:50
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: 冬休みやっほい!!←
「おかしくはならないと思うけど」
そう言いながらガラスの破片をバリバリ言わせながら亜呂江のところへ行く龍緋。
『いや〜、ありがとうね龍緋君。助かったよ、ホント』
そう言いながら服を持って走ってきたのは碑稲城だった。
「あんた目茶苦茶ムカつくんだけど。1発殴っていい?」
「どうぞどうぞ」
そんな龍緋の質問に答えたのは碑稲城———ではなくリアルだった。
『ガァン!!』←龍緋がピ--------で碑稲城を殴った音。
「むぎゃぁぁぁ!!?」←碑稲城の叫び。
『がシャン、カランカラン』←碑稲城が壁に衝突して眼鏡を落とした音。
『な、何するんだい龍緋君。君の所為で「 」の服が台無しじゃないか———』
「ッぐああぁぁぁぁああぁああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁああああぁあああぁ!!!!」
突然、碑稲城が放った言葉に反応し、叫びだす龍緋。
『龍緋君!!?』
「龍!!」
『何事だ、鬱陶しい。どいつもこいつも私の着替えの時間を邪魔するな!!』
そう叫んで漆黒のパーカーとズボンを身につけた少女が亜呂江達のほうに駆けつけて来る。
「貴方が何かした」
「ちょ、タンマタンマタンマ、待って亜呂江ちゃん!?僕はたまたま禁止ワードを言ってしまっただけで、決してわざとじゃぐぎゃあああああぁぁぁぁ!!」
碑稲城の間接をありえない角度に曲げてから、亜呂江は龍緋に駆け寄る。
『何だコイツ、よく見たら———
私の許婚じゃないか』
&
「ちょっとヴェアナ、あまり遠くには行かないでって言ってるでしょ?」
「ごめんごめん、じょうほうあつめとかしてたら……」
「で、この街はなんていうの?」
「“明日来”」
「アスキ?」
薄暗い森の中で喋る2人の男女。ローヴェヴァールのフードを身にまとっているのであの2人———ヴェアナとレーナだろう。
そしてそんな2人の会話に、渋い声の男が混じる。
「あら生きてたの、フィックル」
「酷い言い様だな、レーナ」
そう言って図体の大きい男はレーナの隣に腰を下ろす。
「で、アスキ…だっけ、この街の名前」
「ああ、そうだ」
「話は変わるけど、その傷やっぱり痕になってるのね」
アタシを庇った時に出来た傷、とレーナが続ける。
レーナの言うとおりフィックルのおでこから顎にかけて、深い傷跡があった。
「まぁ、今となっちゃキモイけどね」
「最低だな」
「さってと!コイツが来たところで、早くあのコ達を追うわよ。
あのチビッコちゃんを殺したのはアタシ達だ、って伝えないといけないしね———」