ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 謎の世界と闇の魔術 ( No.10 )
- 日時: 2010/11/30 16:40
- 名前: 黒帝 ◆ltYx4J.g3k (ID: ysp9jEBJ)
ある国のまたとある町—
「じゃぁまた明日!」
とても元気な声が毎日聞こえてくる。
僕の名前はブラッド。
そこらへんの普通の小学6年生。
毎日のように、友達と下校して家に帰ってごろごろする。
そんな毎日だ。
宿題をやり終えるとこれもまた毎日お決まりの声が聞こえてきた。
「飯だぞー」
本当にいつも通りのお父さんの渋い声だ。
そして、階段を速足で壁に触りながらドンドンと音をたてて下りていく。
台所に着くと綺麗に夕ご飯が並んでいる。
普通の家庭と同じように家族でしゃべりながら食べる。
本当にいつも通りのことだ。
次の日
学校の登校、友達のビルと合い、話をしながら登校した。
ビルとはずいぶん前から友達だ。
一緒にいたずらをしている。たとえば万引きをしたりというちょっといきすぎなことをやっている。
でも、ビルはほとんど一人でいたずらをするため何をやらかしているのかわからない。
結構わるい。
そしてビルが頭をなでて薄笑いしながら僕に聞いた。
「昨日の宿題わかったか?俺ぜんぜんわからなかったんだ!」
そしてメモと鉛筆を取り出して顔をしんけんに見て、答えを待った。
サラッと教えてあげると、ああそうか!とメモをとるのも忘れてどこかに駆けていった。
僕はあえて追わなかった。
こういうときになるといつもビルの巻き添えを食らって、一緒に怒られるはめになるからだ。
そしてトボトボと歩き、学校に着き、玄関に向かっていった時、予想は命中した。
玄関でビルは先生に説教をくらっている。
「あなたは何をやらかしているんですか!」
先生が大声でビルを見ながら顔を赤くして叫んでいる。
「何もしていない下級生を何人も泣かして!」
ビルはうつむきながら聞いている。
そして先生はさっきよりひどい大声で続けた。
「あなたにはもうさんざんです!校長に言いつけますよ!」
そのとたんにビルがうつむいていた顔をサッと上げて言った。
「ええ!?そんな!」
「だまりなさい!」
先生がピシャッ!とはねつけた。
「あなたはその発言からするとちっとも悪く思ってないようですね!」
いまや学校全体がこの説教(説教というより喧嘩になっている)がサーカスでも見るかのように静かに見つめている。
「ああわかった!もういい!」
ビルも大きな声で言い返した。
とそのとたんに先生の反対を向いて通ってきた道を帰りなおした。
先生がどこへ行くんですか!まちなさい!といったのも無視して歩いていった。
泣かした子に行き会ったときには激しい形相でにらめつけ、すこしわざとぶつかってからこっちへちかずいてきた。
ブラッドには目もくれず、校門を出てどこかに行ってしまった。
出て行ったとたんにブラッドの友達のグレゴリーが教室のまどから覗き見ていた顔を乗り出して、拍手をしながらいった。
「良いショーだったぞ!」
周りは静まり返った。
先生がその沈黙を破った。
「あとで職員室にきなさい。」
とたんにグレゴリーは顔をしかめて覗かせていた顔をしかめて引っ込めた。
このくらい問題児の多いこの学校にはいつもあることだ。
そして僕は歩き続け学校に入っていった。
続く