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「まずいえるのはここは地球ではないという事——」
僕が身を乗り出し損ねたのを見てその男はてを僕の目の前に出していった。
「何もするな。話が終わるまで待ってろ」
そして何も無かったかのように話し続けた。
「われわれもそんなことは信じられるものではない—信じたくないといった方が良いだろう。
しかし、どの地形を見てもまったく地球とはかけ離れているのだ。それに奇妙な生物も大量にいる。さらに、木や、砂の成分も地球のものとはまったく違う。
そして、この世界に初めて地球人が来たのはおよそ400年ほど前だ。しかし、表の世界ではいまだこの世界は知られていない。
そしてここには400年も人がとどまっているんだ。何かしらわかるはずだろう。私もなぜわかったのかは知らないが、この世界に来るやつは皆、“特別な力”を持っている。」
僕はゴクリとつばを飲んだ。
「ついてきているな？」
僕はゆっくりうなずいた。
それを了解して男はまた話し始めた。
「どうしてそんな奴らがこれるのかは知らない。だがこれは確かなのだ。お前も何かしらきずいたと思うがこの世界には、意味のわからない“呪文”のようなものを叫び、ありえないことが起こっただろう。」
僕はクライヴとあの建物にいた男のことを思い出した。確かにあんなことはありえない。何かしらの呪文を唱えると次元がゆがんで建物が出てきたり、声がものすごくうるさくなったり——

男は少し間を空けてから言った。
「まぁあのように呪文のそしてがあるものだけがなぜかここに来る。いまだに戻る方法はわかっていないが——」
ついに僕は耐えられず質問してしまった。
「え！？じゃあ僕はもう友達にも、家族にも会うことができないんですか！？」
親のことやビルたちのことを思い出しながら言った。
男はその質問が来るとわかっていたかのように言った。
「わからない。がんばって探し出すしかないようだな。」
「まぁこの世界に来てしまったからには魔術などを使って生き残っていくしかないな。」
生き残っていく？その言葉が妙にひっかかった。
そして男はこれを忘れていた！とでもいいたげな顔で身を乗り出していった。

「そういえばお前は生き残りだったな！話によれば友達や親も生きているらしいじゃないか！？」
すぐに言い返した。
「生き残り？」
男は顔をしかめた。
「なんだ、まだ世界は滅びたりしていないのか。それともお前は言葉をある程度忘れたか？」
「滅びてませんよ！まだ普通にあっちので世界は動いてますよ！」
こんな当たり前の発言に男はビックリしていたようだった。
「なんと！まだ世界は回っていたのか！」
？
「私達が今世界に来てからもう何十年も誰もきてないからな・・・」
「えっ！？でも貴方は60歳かそこらなのでは！？」
男は笑った。

「やはりそう見えているか！いやその程度ではないぞ！まぁ話すと長くなるからもう戻れ！十分話はしただろう！」
そして男はあわてて付け加えた。
「そうだ！お前の名前は？」
「ブラッドです—」
「苗字！」

「あっ！ホークスです！」
男は名簿らしきものを取り出し書き込んだ。
「ブラッド・ホークス・・・」


「よし！もう戻れ！」
あわてていった。
「え—でも戻り方が—」

男が手を前に出していった。
「ライドル！戻れ！」
目の前のものが全て消えた—



気がつくと前の建物の中に戻っていた。




続く