ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 狼少年と飼主少女 ( No.2 )
日時: 2010/12/01 16:24
名前: 黒狼 (ID: 3Oig7PbJ)

【1章 行方不明編】 1話


俺はベットの上で飛び起きた。


「……夢……か…」

自分の胸に手を置くと、激しく脈打っているのが伝わってくる。
気付けば汗もけっこうかいている。

近くに置いてある時計で時間を確認する。

 — 6時 27分 —


大丈夫だ。
寝坊はしてない。
それどころか、俺からすれば早起きなぐらいだ。

俺は起き上がり、ひとまず風呂で汗を流す事にした。



 — 7時 10分 —

着替え、食事等の準備を全て終えたのは良いが、学校に行くにはまだ早過ぎる。

俺は暇潰しにニュースでも見ることにして適当にチャンネルを巡っていると、ある番組で止まった。

そこには、一人の女性レポーターがある学校をバックに事件を説明している。


その ある学校は紛れもなく俺が通っている学校だ。


『最近 ここ北丘高校で生徒が行方不明になるという事件が発生しています。現在の行方不明者は3人。警察は誘拐事件として、学校周辺の聞き取りと警備を実施する予定です。もし—』


そこから先の言葉は頭に入らなかった。

俺の通っている学校で生徒が行方不明。
それも3人も。


警察は表向きには誘拐事件と発表しているが、おそらくは違うと気付いているはずだ。

これは、誘拐なんかではなく

        
             霊


の仕業だと。