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Ⅰ-Ⅱ「無情doll」

あれから街を彷徨い続けて、一人の男と出会った。凄く怪しげな雰囲気だったわ。

路地裏に連れ込まれたの。あの男は、簡単に私を食えると思ったのかしら。でも、逆に食われたのよ。
あの男の身体中の血を吸い上げて、殺した。そして、その血は私の身体の中。

私の力となって生まれ変わる、あの男の血。

あの男の血が、私の身体の中でまた生を持つ感覚が身体中を駆け巡る。
でも、殺してしまっては正式な契約にはならない。だから、私はまた彷徨うの。

誰か、心から私の贄になりなさい。私の為に力を吸い上げられ、私に尽くす。
私に跪いて、足先に口づけを。そして、正式な契約を交わしましょう。
私たちが心から契約を交わし合い、お互いの為に死ねる身体になるの。

そうすれば、もし貴方が私の為に死んでも───。

き　っ　と　後　悔　は　な　い　わ