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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: デットマン・プリズン ( No.3 )
- 日時: 2011/01/03 18:59
- 名前: 桜音ルリ ◆sakura.bdc (ID: .J9ei1gB)
「———……じゃあ、いってくるわね。ブライグ、グレイシアの世話をよろしくね。」
彼女が微笑んでいったセリフに、少年……ブライグは頬を膨らませた。
「わかってるよ! それと、ぼくのほんみょうでよばないでよ、ぼくはこのなまえすきじゃないんだから。」
彼女はブライグの主張に困ったような笑みを浮かべながら彼を抱き上げる。
そして強く抱きしめてから、スーツの胸ポケットから飴の入った箱を取り出した。
「わかったわ。私の可愛い『クロウ』ちゃん。じゃあ、ママ、もう行ってくるからね。飴、二人で仲良く舐めるのよ。」
「うんっ! わかった!」
飴をもらいきらきらと瞳を輝かせながら頷いたブライグに向かって。彼女は満足そうに頷いた。
そして、もう一度「じゃあね。」と、言って手を振ると、家を出て行った。
少年は彼女が出て行った扉をぼんやり眺めながら手に持った飴をぎゅっと握り締めてう〜んとうなった。
そして、何か思いついたように手をぱんっと打った。
「ひまだなぁ……そうだ! グレイシアにあめさんあげてこようっと!!」
ブライグは家の何処かにいるグレイシアを探すため、飴をぽけっとの中にしまうと、階段を上りはじめた。
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