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1-1「白い空間の扉を開けよ」

僕は、真っ黒になった地面に吸い込まれた。
暫くしてから目を開けると、そこは真っ白。何もなくて、居心地が悪い。
静かすぎて、不気味。壁と同じで真っ白いドアが1つ在るだけの空間。

とりあえず、そこしか進む所はない。ドアを開けなければ帰れないかもしれない。
ドアを開けても、帰れないかもしれない。

ゆっくりとドアノブに手を置き、勢いよく開ける。

広がった空間はお城のように立派な建物。赤い絨毯に、眩いシャンデリア。
赤い絨毯の奥には、よく王様とかが座っている豪華な椅子に座っている、金髪の女の人。

遠目だったけど、金髪の女の人は不敵に笑っているような気がした。
そして、魔女のように長い真っ黒な爪で、こっちに来るように指図する。

真っ赤な絨毯の上を歩いて、王様のような気分だけど、今はそんなこと語っている場合じゃない。
ここは何処なのか、貴方は誰なのか、僕は如何してここに来たのか。聞きたい事はいっぱいある。

「ようこそ、死亡回数1回の君」

フッ、と嘲笑うように口の片端を釣り上げた、ボンテージを連想させるドレスの金髪の女の人。