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第一章　罪人は正義のために戦う

「此処が…、悪我意高校……」

少年はとある高校の前に立って、校舎をじっと眺めている。
その高校は悪我意高校。偏差値が全国で最も低い高校。
大体此処に入学する生徒は落ちこぼれや不良ばかり。
そのため不良の数は全国トップである。

「ちっと緊張するな」

俺は『夜鬼賊徒(よるき　ぞくと)』。
黒髪でアクセサリーも着けていなくて。
制服改造もしていない極普通の高校生だ。
ただ…、この高校に入学したのには理由がある。それは…。





————————俺が殺人狂だったことだ。

俺は先輩等にパシリにされたりしていた。その時は憎しみの感情なんか出さなかった。
しかし、放課後学校外でパシリにされた時に僕は…。
近くにある凶器で先輩等を打ち殺してしまった。
先生にはばれなかったものの、それは生徒中で噂になってしまった。
だからわざと落ちこぼれの高校に行って素性を隠している。



こんな狂った俺にこの学校生活は何をもたらすのだろうか。