ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 名探偵(自称)は今日も往く ( No.4 )
日時: 2010/12/05 10:36
名前: 黎龍 ◆YYYYYYYYYY (ID: 7KvZCID9)
参照: シリアス60% コメディ40%

「名?探偵登場」


蝉が五月蝿い  風が吹く夏。
心地よい風が、一段と下校時の気分を和らげてくれる。

———そんな気分をぶち壊しにした男が居る。


「その名も『幸平』 通称.『フコウヘイ』。」(そう呼んでるのはアタシだけなんだけど)

私の名前? 良くぞ聞いてくれました!!
私の名前は、『岩崎 美香』 フコウヘイの幼馴染で、サスペンス小説が大好き!!!!

フコウヘイこと、御堂 幸平は、校則は守るけど、勉強は全くしない非常識の幼馴染。
ある人には優しくするけど、違う人には優しくしないから私はフコウヘイって呼んでる(本人は嫌がってるけど)
さて、変な男が隣に引っ越してきた。
名前は知らないけど、変人らしい。

そんな事は気にせずに、家のドアを開ける。

「…お母さんは出かけてるのか。」
一人で納得して、靴を脱ぎ自分の部屋にへと走る。

タタタタタタッ…


「…あれー?」
美香は首を傾げた。



部屋にあるはずの、"ぬいぐるみ"がない。
ないというか、見当たらない いつもあった場所に姿がないのだ。


「…え…?」


ピーンポーン とドアのチャイムの音が部屋に届く。

ピーンポーン ピンピンポーンピンポーンポンポンピーンポンポン
ポンポンピーンポンピーンピーンポンポンポン
ピンポンポンポンピンポンピンポン
ピンポンポンピンポンポーンピーンポン
ピンポンポンポンポンポンポンポンポン...

鼓膜を破壊するぐらいの、チャイムの音 近所迷惑だ。

流石に苛立ってくるので、ぬいぐるみが消えたこの悲しさをチャイムの五月蝿さに八つ当たりする。

「五月蝿いわねっ!!!!!!」

怒りに身を任せ、ドアを思い切り恐ろしい速さでグインと開ける。

ちょっと視線を逸らして、下を見てみると鼻を押さえた背の高い"変人"がいた。

「返事が…ないから…押してたのに…ずるい……」

これが、名探偵夢田叶志郎との出会いである。