ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 死のない世界 オリキャラ募集中 ( No.32 )
日時: 2011/01/16 14:30
名前: 妹 (ID: jJL3NZcM)

 第五話「城の姫」
「城へついたみたいだな」

俺は依螺に話しかけた、つもりだったが、返事は帰ってこない。

「まーだ、考え込んでるのか?たくっ、もういいからいくぞ?」

先ほどのことなぞなかったかのように俺は笑い飛ばして見せた
返事は返らない。

「たくうっ、依螺ぁ??」

やれやれと、依螺がいる後ろを振り返って見た。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「え・・・え————!?」

その瞬間に俺は驚きの声をあげていた。
だって依螺がいるはずのそこには・・・・


依螺はいなかったから。


「あの・・貴方は・・・・・・・まさか?」

驚きとまどっている俺に一人の男が話しかけてきた。
その男の方を振り向いたとたんに、

「!!??」

俺の意識はとおのいていった。



「ふふふ、僕のお姫様にちょうどいい玩具だね・・・」

















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!?」

俺が目を覚ましたのはみたこともない、血まみれの部屋の中にあるベッド。


カラン・・・


ドアが開いて、一人の女が入って来る。
身長はちいさめの女。
ぐるぐる眼鏡にメイド服という、奇妙な格好。
かみのけを下に二つしばり。

俺のベッドに近寄ってきたから、俺は急いで気を失ったふりをする。

その女は俺を覗き込んでは、つぶやいた

「いつまで寝てるんだろう・・・・確か三十分程度らしいけど、まだ十五分程度だし、おきてるわけないか・・・・」

そういうと、水を机において、立ち去ろうとした。

俺はここから逃げれる、ゆいいつのチャンスを逃すわけにはいかなかった。

女の背後をとり、しっかりと首をしめる。

「はひぃ!」

女が叫ぶ。

「死にたくなければ、道を教えろ、俺をここから逃がせ。」

女は息ぐるしそうに俺を見る。

「はひぃ落ち着いて下さい、元々、そのつもりですよ^^」

そうして笑顔を見せる

なんとなく落ち着いた女だ。
俺はそう思った。


「大丈夫、私は貴方の味方です、正体もメイドではございません」


女が服をぬいだら、キャスケットを被ったチビが現れた。


「ガキ・・?悪いがガキには用事がな——「まってくださいよー、手伝いますから」

「はあ・・」

「ということで、どうも♪私はシオリといいます!」

「あっそ・・・・・」

「ちなみにシオリはシ・ヲ・リと、発言しますのでよろしくお願いしますね!」

「興味ねーよ・・・」

「まあ、さっそく逃げましょうよ★って、はひっ!?」

シヲリとかいう奴が驚いたのは前に銀髪やろうがいきなり出現したからであった。

「なっ、なんだよっ、おまっ、え・・・」

「はひ——ー!?なんですかこの人は!?」

「僕は・・姫の付き人さ、ふふふ・・・」

「あー、俺を捕まえた野郎!!」

「逃がそうなんて、すごいね・・だけどね、僕は君に危害を加えるつもりなんてないから」

「うっ、嘘ですよ!私聞きましたもん、異音さんを捕まえるつもりなんですよ、殺す気なんですよ!!」

「違うよ、ついてきてくれるよね、異音さん・・?」

「・・・・・・・・・・・((コク」

「いっ、異音さん、駄目ですよっ!!」

「今はこの部屋から逃げることが先決なんだから」

「でっ、でもでも・・・」

「お前も、来るなら来い、じゃあな」

「じゃあ行こうか?お姫様も待っているから」

「ああ・・」


異音さんは血のたまった部屋に歩いていく。
その背中が消えていくのを、私は見守るのが嫌だった

だからっ、こうした。

「異音さんっっ、待って下さいよ!!私もいきます」














血だらけの部屋で、女は不気味に笑った。
一人きり。
血だらけの椅子に座りながら。

「・・・・・ふふ、来たわね・・・・・いっ、おん・・・待っていたわ」

女はただ笑った。