ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死のない世界 オリキャラ募集終了【絵は募集中!】 ( No.52 )
- 日時: 2011/04/23 12:45
- 名前: 妹 (ID: rGbn2kVL)
第六話「会いたかった」
「・・・お姫様、あけますよ」
「どうぞ??」
ドアの外から少し高めの女の声が聞こえた。
銀髪男はドアノブをもつ。
「・・・待って!!」
「はい」
「異音はいるのよね・・異音は・・・!?」
後ろを向いてもう一度確認の為か、銀髪男はこちらを向いて聞く。
「貴方は・・志出異音さんだ・・・」
「ああ。」
「・・・聞こえましたか??僕のお姫様!!」
「もちろんよ、だけど、部外者が・・いるわね」
「はひっっ!!シオリのことですか!?」
「五月縄い、黙れ」
「怒らないでくださいな〜〜」
「部外者は出て行って頂戴。」
冷たく言い放たれる言葉。
シオリは顔を真っ赤にしながらも汗を流していた。
よほどこの女が怖かったのだろう。
そして自分がここにいることがはずかしくなったのだろう。
「そ、そうですか・・・ではっ、シオリは場を悪くしたくないのでこれで失礼します!!!」
バタン。
ゆっくりと扉が閉まっていく。
「わかってるわよね。貴方もよ。」
「はっ、では失礼させていただきます・・・お姫様」
続いて銀髪男もドアを開けて去っていく。
「これでこの部屋は私と二人ね」
女は呟く。
「俺を殺すつもりなのか??」
「違うわ。あぁ・・・異音、会いたかったわ。会いたくて会いたくてたまらなかった・・・」
女はいとおしそうに俺の右手を握る。
「・・・・・・誰だ」
俺はこいつが誰かわからなかったからそういってみた。
すると、女の顔が恐怖に陥った。
「あはっ、嘘、でしょ・・・・ねぇ???」
「嘘じゃない・・・」
俺の言葉は沈黙を装った。
とたんに俺を握っている手に力が入った。
「嘘よ、嘘・・・嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘変変変変違う違う違う違う・・・・・・貴方は異音でしょう!?違うの!!違うんだ!偽者っ!偽者!偽者偽者偽者!!!!されっ!ここからいなくなってしまええぇぇえぇえええぇえぇぇぇぇぇえええええ!!!!!!!!!!!」
「な・・なんだよ・・・・」
「あぁ”あああぁぁぁ”あああ””!!!!偽者っ!削除削除!!!!ぉおおおおおおぉぉぉおぉ!!」
「ま、待て・・・・—————「聞こえないわ聞こえない!!!何も聞こえないぃぃぃいいい!!!」
片耳を塞いで、片手にナイフを持つと女は狂った表情で飛び掛ってきた。
俺は焦りながらも、部屋から出た。
第六話 完