ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第一章「紋章の物語」#2 ( No.14 )
日時: 2010/12/09 18:52
名前: Night sky ◆qz5ybRPRRc (ID: PSM/zF.z)

「君も知ってのとおりこの大会には金と、財宝などイロイロなものが優勝商品としてある。私達は興味はないがな・・・
しかし、それに興味があるものは何をしてでも獲得しようとする。」
さびしそうな声で続けた。
「何をしても・・・」
さらにさびしそうな声で、小さい声で言った。
「悪党達は、優勝するためにとても汚い手を使う・・・それが“闇の紋章”だ。」
俺が頭に思い切りクエスチョンマークを浮かびあげているのを見て、どこからともなく何か古い本を取り出した。
そしてその本をおれにドサン!と音をたてて渡した。そのせいで本のページがパラパラとめくれた。
達也はそっと言った。せめてさっきよりは明るい声だった。
「闇の紋章は俺に聞くより、本で詳しく見た方がいい。俺も闇の紋章の話はしたくないからな・・・」
続けていった。
「どんなに時間がかかってもいい。せめて闇の紋章の事は知っておいてくれ。」


俺は目次を除いて、最初のページを開いた。



“闇の紋章とそれによる物語”

※注意書※
この本は能力者のための本です。無能力者たちにはかかわらせないよう、お願いします。





昔、この世に能力者が生まれたころの物語。その人は、日本人ではなく、アメリカ人だった。
その男はとても偉大な能力者で、最強ともいわれていた。
どのような能力でも使いこなし、その能力の破片が私達の能力だという。


皆様も知ってのとおり、能力者が生まれてから何年か後世界能力者戦争が行われた。
もちろんその男もその戦争に出る事になった。
そこで男は大量の戦友を作り、そして失った・・・
気がつけば男は一人、戦争のまっただ中に立っていた。
男は毎日のように続く戦争にはもうあきれ果てていた。

仲間も何もかもいなくなり、ただただ殺しあう毎日に——


男はある日、ある事を思いついた。


“人を生きかえらせる石を作ろう”


そんな事をいったとしてもそれは簡単な事ではなかった。
いくら偉大な能力者でもそれは無理だった。

しかし男はどうにかしてそれを作りたかった。そして男は、戦争の中世の中を旅して回った。


協力者を求めるため——



それから何年もたったころ、ある二人の偉大な能力者とであった。

その3人で石を創製する事を誓った。


一人は能力をつかさどる偉大な能力者だった。

二人目は生をつかさどる偉大な能力者。

そして、最後が死をつかさどる能力者だった。


この三人を“紋章の創製者”という。




さらにそれから何年もたち、やっとのことで二つの石を作り上げた。

ひとつが‘希望の紋章’そしてもうひとつが‘生の紋章’


そして男は、この二つの紋章を使い、戦争で別れし旧友を生き返らせた。



続く