ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第一章「紋章の物語」#3 ( No.15 )
- 日時: 2010/12/10 17:14
- 名前: Night sky ◆qz5ybRPRRc (ID: PSM/zF.z)
しかし、卑劣な裏切りがある日におきた。
“死”をつかさどる紋章の創製者が生き返ったものを全て殺した——
そのうえやっとできた‘希望の紋章’に闇の魔術をかけ、紋章の能力、形を変えてしまった。
‘生の紋章’にも魔術をかけようとしたそのときだった。
紋章の創製者と生きかえったもの達が止めに入った。
‘生の紋章’を守ったものの、男を殺す事はできず、男は‘希望の紋章’だった紋章をささげ、その場にいた人を全て殺した。
その紋章を‘闇の紋章’という。
男はその紋章を手に、世界の人々を殺して回った。
その手により、人々の人口は急激に減り、やがて戦争も終わった。
しかし、世界の人々は絶滅に追い込まれた。
そこであるものがある紋章を見つけた。
それが‘光の紋章’である。
そうして‘闇の紋章’は男の手から離れ、どこかに封印された。いまだにその紋章はどこにあるかはわかっていない。
そして、その男は殺され‘光の紋章’もどこかに封印された。
その場所を知っているのはその子孫だけだろう。
“闇の紋章とそれによる物語”
完
俺が本を閉じるのを見て、達也が言った。
「どういう意味かわかったか?」
俺はすぐに言った。
「闇の紋章っていうのが何かわかったが、どうしてそれを狙うのかわからない。」
達也は少しおかしいなという顔をしてから言った。
「あれを読めばわかるだろ?
つまり、闇の紋章を探し出して使えばこの大会に優勝できるって事だ。」
俺は度肝を引かれた。
「でもそんな事をしたら世界中の人が死んで・・・まさにこの本にあったようになるじゃないか!!」
達也はさらりと言った。
「だから俺は悪党が闇の紋章を手に入れないように先に見つけて破壊しようとしているんだ。」
なるほどそういう事か。
俺は頭の中で考えをまわして決断を出した。
「なら俺もついていくぞ!本のようなことにしたくないからな・・・」
達也は最初からその言葉が出るとわかっていたような顔になっていった。
「じゃあこんなところで紋章が見つかるわけじゃないぞ。ついて来い。」
そうして歩き始めた。
続く