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Re: ——呼ばれた ありす——  立て直しです  ( No.2 )
日時: 2010/12/08 14:00
名前: 彗 (ID: iOs0JzFP)

【1章 ここはどこだ?】  1話


「んぅ………」


俺は目を覚ました。
すると 目の前にはさっきのウサギ耳少女が俺に覆いかぶさるようにいる。

「あ!大丈夫ですか〜?」

少女は俺が目を開けるとすぐに尋ねる。


……大丈夫……

俺はその言葉と同時に自分が気を失っていたのを思い出した。
だが 何で俺は急に気を失ったんだ?



その答えは少女が持っていた。

「さっきは時間が無かったのでこれで眠ってもらったんです〜……」

そう言いながら、銀の鎖で繋がれた銀の懐中時計を俺の前で振る。


懐中時計で眠らせたって……まさか……


俺は慎重に右手で自分の後頭部を触ってみた。
すると ある場所が腫れているのが分かった。


つまり この少女は 銀 製の懐中時計で俺の 頭 を殴って俺を眠らせたわけか……


「……ざ…」

「ん?何ですか〜?」

「ふざけるなー!!」


俺は怒鳴った。


「ご、ご、ごめんなさーい!」

少女は俺が怒鳴るとすぐに近くの木に隠れた。







…………ん? 木?


俺はここで更に重大な事にも気付いた。


気絶する前(させられる前)は学校の屋上にいたはずなのに、今はまったく知らない森の中にいる。

一緒なのは青い空と白い雲だけ。



「こ……だ…」

「ど、どうかしましたか〜……?」


俺はいったん深呼吸をしてから言った。


「ここはどこだーーーー!?」

「ごめんなさ〜い!」


いや 叫んだ。