ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 後ろの正面だあれ?〜禁断呪い歌〜参照200突破!!感謝です! ( No.34 )
- 日時: 2011/02/05 11:57
- 名前: 爽 ◆cwkQcZxsX6 (ID: 1/l/Iy6H)
#メッセージ#
——龍一視点——
俺達3人が一度に見た夢。
それは一体どういう意味だったのだろう。
あれから3人とも一言も喋っていない。
もちろん学校や職場にも行く気力さえなかった。
あるのは脳内を巡る〔恐怖〕だけだった————
最初に沈黙を破ったのは絢音の親友の初美だった。
初「あの、お兄さん・・・。少し気づいたんですけど、私たちが見た夢って何かのメッセージじゃないですか・・・?」
龍&絢「メッセージ・・・・?」
初美は頷くと話を続けた————
初「私たちが見たあの黒髪の女は恐らく黒沼八重子です。そのことは二人とも気づいてますよね?」
絢「うん・・・・・」
俺もそのことに関しては薄々気づいていた。
あいつは絶対黒沼八重子に違いない。
初「問題はここからです。八重子は私たちに自分の子供を見つけて欲しいと頼んでいると思うんです。」
龍「子供・・・・・・」
絢「名前は・・・ヒロタカ・・・」
龍「俺的にそれは考えにくいと思う。もし俺達に探して欲しいならなぜ、俺達を犯人扱いした?なぜ殺そうとしたんだ?」
俺は根拠のない初美の発言に思わず怒鳴ってしまった。
初「それは・・・・・・」
龍「理由がないんなら、こんなこと簡単に言うんじゃねぇ」
絢「ちょっと龍兄ぃっ!!!」
状況を察した絢音がすかさず止めにきてくれた。
龍「あっ、ごめん、つい・・・・」
初美はただ俯くだけだった。
絢「初美・・・・・」
初「・・フフッ・・・フハハハハハハハハハハハ」
絢「初美っ!!!??」
突然、初美が笑い出した。
それも耳を裂くような高い声で。
初「か〜ごめ か〜ごめ かごの中の鳥は〜 いついつ出やる〜 夜明けの晩に〜 鶴と亀が滑った〜 後ろの正面だあれ〜」
突然笑い出したかと思えば次は突然かごめ歌を歌いだした。
絢「ねぇ初美?どうしたの?具合でも悪いの?」
絢音が初美を気遣い肩に手を置いた時————
初「触るなっ!!!!」
絢「キャッ・・・・」
龍「絢音っ!!お前は初美ちゃんなのか?」
初「クスッ・・・誰だと思う・・・?」
そう言って初美は顔を上げた————
絢「い、いやああああああああああ」
龍「お、お前は————」
初「また会ったわね・・・・仲が良いご兄弟さん・・・フフ」
そこに居たのは初美・・・・ではなく黒沼八重子だった————
いや、実際の体は初美だ。
しかし、その顔からはいつもの初美の面影は消え、頭から血が出ていた。
龍「ど、どうしてここに!!??初美ちゃんの体から出ろっ!!」
絢「・・・・・・」
絢音は既に意識を失っていた————
初「あらぁ?妹さん気を失ってるわよ。クスクス・・・この子はとても役に立ってくれたわ。この子が居たから私はヒロタカ探しができた。感謝しないとね」
龍「ふ、ふざけるなっ!!!」
初「ふざけてるのはどっち?さっきこの子の話を最後まで聞かなかったのは誰?」
こいつは何を言っているんだ!!??
さっき初美ちゃんが言ったのは本当だったのか?
初「まぁ無理もないか・・・クスッ。貴方達とこの子の見た夢は違うから。」
やはりこいつが悪夢を見せていたのか。
龍「どういうことだ?」
初「それは貴方達で考える事ね・・・・・」
そういい残して八重子は初美の体から抜けていった————
龍「はぁ・・・どうなってんだよ・・・」
俺は気を失ってる二人を見てなんとも言えない気持ちになった。
この先本当にこの二人を守れるのだろうか。
いや、守って見せる。
たとえ俺の命に代えても。
俺の家族はあいつらだけだから—————