ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ファイナルセカンド〜世界の終り ( No.2 )
日時: 2010/12/10 22:11
名前: シューマイ (ID: KFRilj6O)

第一話
「世界は終わる」

竜太「なぁ、世界が終わるらしいぜ?」

竜太の思わぬ一言に、俺はおかずのゆで卵
を落としそうになった。

斉「いきなり何て事いうんだよ。」

俺は其楕斉。高校1年生だ。
まだまだ高校生活には馴染めていないが
そこそこ上手くやっていけていると思う。

でもってこいつは黒路竜太。
中学の頃からの親友で、ほんのささいな
出来事から大親友になり、今にいたる。

竜太は箸でエビフライを挟むと一口かじった
後、続けて言った。

竜太「いやね、今日学校に行く途中に拾った
新聞を見たんだけどさ、見出しに大きく
世界崩壊って書いているんだよ。随分古ぼけて
いたんだけどさ、日付が丁度、今日から
二週間後の出来事みたいだったんだよ!」

そう言って、竜太は自分のバッグから古ぼけた
新聞を取り出した。確かに、竜太の言う通りに
見出しに世界崩壊と大きく書かれている。

斉「そんな物偽者に決まってるだろ。本当に
世界が終わるんだったらもう世間ではその話題で
もちきりだな。それにしても、その新聞本当に
良くできてるな。」

竜太「だろ?本当に良くできてるんだよ。
それにほら、ここの写真、良くできてると思わないか?」

竜太は見出しの横に大きく掲載されていた写真を
指差した。そこには、渦巻く巨大な雷雲と、それから
放電されている稲妻の写真があった。

斉「合成写真にしては良くできているな。それにしても、誰が何のためにこんな新聞作ったんだろな。
ただのイタズラか?」

竜太「世界が終わるから作ったんじゃね?」

斉「冗談言うなよ。」

二人で笑いあった後、俺は最後のウインナーを
食べ終わった後、弁当を片付けて軽く一息
をついた。

竜太「後さ、この新聞を見つけた場所なんだけど、他にもいっぱい面白い物があるんだよ。」

斉「どんな物だ?」

竜太「この新聞以外にも沢山新聞があったぞ。多分
全部違う記事だったと思う。それに、変な形をした
物もあったし、色々あったんだな。」

斉「そんな場所近くにあったっけ?」

竜太「俺も最初はこんな場所あったかな?って
思ったんだよ。だけどさ、ちょっと小さな通り道
を見つけて、入ってみたら見た事もない空き地に
辿り着いたんだよ。あれは行って見る価値ありだな。」

斉「よし、行くか。」


竜太「行こうぜ!」

そう言い合った後、待ち合わせ時間を軽く決めて
竜太とは一旦別れた。竜太とは違うクラスなのだ。
竜太と別れて間もない頃、五限目のチャイムが鳴った。

第一話終り。