ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 孤塔の少女 ( No.1 )
日時: 2010/12/11 10:46
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

  プロローグ

此処は何処だ?


——————私の空間。


お前の空間?


——————私が独りで存在しているんです。


独り?


——————そう、ずぅっと前から独りです。


……俺は、何で此処に居るんだ?


——————貴方なら、私を救ってくれると思うから……


俺が? 生憎、俺は何も出来ないよ?


——————いいえ。私を救うのに、技術はいりません。


じゃあ、どうやって救うんだよ。


——————「心」です。


心?


——————希望。私はそれが知りたい。


知る術は無いのか?


——————無いです。けれど、私を救って下さる方なら、知ってます。



何の事かサッパリだけど……俺だったら救えるのか?


——————えぇ。貴方の心が、そのままでいれば…………きっと。

——————他の皆さんは違いました。変わってしまったんです。

——————だから私のようになってしまった…………。でも、貴方なら、きっと……

——————私を……救……える


おい、何で消えかかってるんだよ。


——————時……間切れ……です。でも、大……丈夫。私は貴……方の元へ……向……かいます。


は? おい、ちょっと待てよ。


——————きっ……と、救って……下さ……いね。お願いで……す……。


お、おい! だからどう言う意味だよ!! 待っ……






「待て————————————っ!!!」