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Ⅰ　ドイツの美女は悪魔と謳われる男を殺す

Ⅰ-Ⅰ「仏・悪魔討伐」

今は世界第二次大戦の真っ只中。その混乱に乗じで、悪魔と謳われる男は活動を開始する。
何が目的なのか、何のために大勢の命を殺めるのか解らない。
でも、いずれ害になるべき存在なら早めに抹殺してしまったほうがいい。
“仏・悪魔討伐作戦”を実施するために、ドイツ軍が動く。悪魔討伐を命じられたのは私。
ミスは許されない大きな仕事。気を引き締めて行かなきゃね。

フランスの悪魔は、ナルボンヌと言う土地にある小さな村の小さな教会に住みついているらしい。
夜間に急襲を計画しているので、今日は教会前の森で野宿することになる。

「進軍停止! 今日はここで休みましょう」
その声で軍の緊張は解け、小声で話をしながら寝袋を用意したり、食事するために薪を集めたりしている。
「あまり大声で話さないように。悪魔の住処はすぐそこよ」
と喝を入れ直すと、皆が黙って敬礼して、無言で準備を始める。
彼女、ミカエルには人望がある。部下の悩みを聞き、またそれを解決しようとする姿が人の心をうつ。
彼女の善行はドイツ帝国陸軍大元帥の耳にも入り、彼女は一目置かれる存在となった。

それから彼女は出世。今では100人ほどの小軍隊を持つ少佐になった。

「悪魔との決戦は夜中。しっかり食べて休んで、英気を養って下さい」

私も気合を入れて頑張らないと。長が皆を引っ張るのだから、私が駄目だと皆駄目になってしまうわ。