ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘆キノ壁〜ソロモン72柱〜 オリキャラ募集開始! ( No.7 )
- 日時: 2010/12/12 21:33
- 名前: ネクロフィリア ◆vVVAk74uXk (ID: BcdVt4VG)
Ⅰ-Ⅱ「悪魔と謳われる男」
「ベリアル……」
システムで敵を察知した事を彼に知らせる。
私はアンドロイドのガブリエル。“神の人”の意を持つ天使の名を得ている。
元は彼を殺す為、イタリアから内密に派遣された私。でも、見つかって彼に完敗。
以後は彼に忠誠を誓い、彼と行動を共にしている。これがイタリア軍にバレたら、私は殺されるだろう。
今の私は“フランスの悪魔に殺された役立たずなアンドロイド”になっているから。
「どっかの軍隊がいるんだろ」
殺気立つ教会の外。何となくその雰囲気を感じていた。
彼はベリアル。過去にあった出来事で、悪魔と肉体の契約を交わした。
よって、彼は悪魔に姿を変える事ができる。悪魔となった彼の力は誰にも止められない。
よく、彼の命を狙って様々な国の軍隊が急襲を仕掛けてきたり、爆撃を行った。
でも、悪魔となった彼の前には全て無力。彼を倒す事は人間にできない。
「攻撃は恐らく夜中。眠らずにいましょう」
いくら彼と私でも、眠ってしまっては歯が立たない。彼は徹夜が苦手な人。
でも、起きていてもらわなくてはいけない。私は……。貴方を……。
「今夜は徹夜か……」
と欠伸をしながらうんざりと呟く。下を向いたとき、綺麗な黒髪が揺れる。
私はその姿に未知の感情を覚える。いくら未知とは言え、この感情は抱いてはいけないものだ。
なぜか私のプログラムがソレを一気に否定する。きっと、いけない思い。
「───」
そんな考え事をしていると、彼が瞳を閉じる。きっと、軍隊の者が近づいてきた。
黒い全身に紅い瞳、黒い翼を持った彼。彼はこの時、私の事は解っていない。
彼はフュージョンすると、理性がなくなる。すべて本能のままに行動する。
だから、時々吐き気を催すような惨殺を行うこともある。でも、私は彼から離れはしない。
その時、教会の扉が勢いよく開き、一気に銃撃が始まる。
夜の闇の静寂を裂く、けたたましい音。