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Re: 機械仕掛けの帝王.【魔法系小説】 ( No.9 )
日時: 2010/12/23 09:53
名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)




「鷲谷さん大丈夫ー?」
暦羅のその声で俺は目覚める どうやら家の中に居るようだ。
なんか暖かいと思ったら、毛布が被されていた。
ぐっすり寝ていたのか、もう外は喧騒 昼である。

「ああ 大丈夫だ。 まったく暦羅…」
俺はそう毛布から出て呆れた口調で言う。

———相変わらず家の中は綺麗だ。

ドラマで見る和風の家と同じだ。
花瓶の中に入れられた美しい華。
壁には絵が飾られている。
窓から外を見てみると、美しい庭園が視線を奪う。
やはり和風庭園、茣蓙が綺麗に敷かれている。

「…ちょっと出かけてくる 適当に冷蔵庫から何か取って食べてて良いよ。」
暦羅がそう俺に言うと、俺はコクンと頷いた。


そう言って暦羅は庭園を真直ぐに走り入り口のドアに向かう。
なんてメチャクチャなんだ……庭園を通り抜けるとは…

俺の庭園を見た感動は何処かしら飛んでいってしまった。


「腹減ったなあ… 冷蔵庫から何かとって食べるか…」
俺はそう呟くと、目の前の10歩程離れた場所に設置された冷蔵庫にへと歩く。
一歩一歩足を踏み出すと同時に腹の音が鳴る どうやら俺の体はそこまで食べ物を求めてるようだ。

それにしても、こんな和風邸宅に冷蔵庫があるなんて珍しい しかも旧型の。

新鮮なレトロ風味を味わえてよかった、と心の中で俺はにやける。

そんな事を思っているうちに、冷蔵庫に到着した 万里の道だったぜ…

ガラッと俺は冷蔵庫を右手で開ける。

「………」

俺は唖然した。

そうめんしか、無い。