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Re: 本当の僕たち 【プロローグ】 ( No.6 )
日時: 2010/12/24 18:09
名前: 夏輝&夏也 ◆TT/DsSBkS. (ID: kcj49vWg)



 医者が来るまで邦彦はこの子たちに質問した。もちろん、プライベートのことではない。
「出身はどこだい?」
「出身・・・?」
もう一人の子も同じように返ってくる
「じゃぁ、歳は?」
「歳・・・?」
(ダメだ・・・質問がやっぱり鸚鵡返しで返ってくる。でも、なんだろう?なぜか、胸騒ぎがする)
「うぅ・・・寒い」一人の子が言った。
「大丈夫かい?冬だからね〜」
「冬・・・あっ!」
「どうしたの?」邦彦は言った。
「俺たちの名前を思い出した!」どうやら本当らしい「君達の名前は?」
「俺は冬輝13歳、弟の冬麻13歳俺たちは双子です」
「それじゃ、出身はどこかな?」
「わかんないです」
(まさかこの子たちは記憶喪失じゃないのか?)と邦彦はこのとき感じた。
 

家のチャイムが鳴るとすぐに輝政が玄関に向かった。
輝政が医者を連れてきた。エリートっぽい医者だった。
「誰が患者ですか?」医者が尋ねた。
「この子たちです」邦彦は言った。


「はい終わりました。」
「どうですか?先生」邦彦は尋ねた。
「あなたの言うとおりこの子たちは部分的な記憶喪失です。しかし、大事な忘れてはいないようです。出身以外は」
「やっぱり・・・」
「とりあえず警察に届けたほうがいいと思います」
「そうですか・・・ありがとうございます。」
そう言ってから邦彦は思った。
(・・・警察に届けたらこの子たちはどうなるんだ?)
「あの・・・この子たちを預かってもかまわないでしょうか?」邦彦が先生にいった。
「それは私が決めることではないそれはあなたが決めなさい。」
「ありがとうございます!」邦彦は先生に頭を下げた。