ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 『神旅。』 オリキャラ募集中 ( No.24 )
- 日時: 2010/12/29 18:40
- 名前: 空駆ける天馬 (ID: U3CBWc3a)
【第7話 戦闘開始】
門を通り諒陣高校のグラウンドを歩くコヨルとテミス。2人は校舎目指して向かっていた。
『それで、万が一のことがあったらどうするの?』
『わしが守る。お前は戦いに不向きじゃろ?』
『当たり前。』
テミスは笑い混じって言うと、コヨルの方を向く。コヨルも微笑みながらテミスを見た。
チャイムが学校に響き渡り、校舎から生徒たちの声が聞こえ始める。2人は立ち止まると、校舎を見上げた。
『十郎にはわしから説明する。』
コヨルがテミスを見ながら言ったその瞬間だった。
『星の神及び5遁神魂のコヨルシャウキだな。』
コヨルとテミスの前に、突如として羽をバタつかせたジャスパー、マントを靡かせたアニーが現れた。
2人は一瞬動きが止まり、ジャスパーたちを見て呆然とする。
『ここじゃなんだし、空で戦うじゃないか。』
ジャスパーはそう言うと、目にも見えぬスピードでコヨルの頭を掴み、そのまま上空へと飛び去った。
『ぬ!?は、離さんか!!!』
『あんたは消えな。』
アニーはテミスの腹を蹴りあげる。と同時に、アニーの後ろから法堂が現れ、尻尾でテミスを地面に叩きつけた。
『きゃっ!!』
テミスは吐血しながら立ち上がると、アニーと法堂を見て唖然とした。
『………融合神!?カオスの部下ね………』
『あんたは私たちが倒す。』
*******
『は、離せえぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!!!!!!!』
コヨルは叫びながらジャスパーの手を振り払うと、そのままジャスパーの背中にスルスルと回り込む。
ジャスパーは不気味に笑うと、回転しながらジェットコースターの様な動きでコヨルを振り払おうとする。
『ぬがっ!?気持ち悪っ………』
コヨルが口を片手で押えた瞬間だった。
『コヨルシャウキ………カオス様の命令で貴様を討伐する。』
『わしは罪を犯しておらん!!!』
コヨルはジャスパーの頭の上で逆立ちをし、そのままジャスパーの顔面に勢いよく蹴りを入れた。
が、ジャスパーはコヨルの蹴りを片手で止め、そのまま空中に放り投げた。
『さすがは融合神……カオスの部下だけはあるのぉ……』
コヨルは空中でピタリと止まり、平然と浮いている。ジャスパーはコヨルを睨みつけた。
『飛べるくせにちょこまかと……』
『飛べるのは神の常識じゃ。カオスの餓鬼が、わしをなめるな!!!』
ストン!!!
コヨルは空を蹴り、一気にジャスパーの懐に潜り込む。そして、鱗で覆われた腹部に両手を当てる。
『俺の鱗は何も突き通さない。くたばれ。』
ジャスパーはコヨルの顔面めがけてパンチを繰り出そうとする。その直後だった。
『星激破!!!』
コヨルが叫んだ瞬間、ジャスパーは突然後ろに吹き飛ばされる。
『ぐ、ぐぁぁぁぁぁぁ!?』
しかし、すぐに体勢を戻すと、羽をバタつかせながら表情を変えた。
『てめぇ………もう原型を留めて帰れると思うな……』
『わしはお前より年上じゃぞ!!』
コヨルは白髪を見せびらかしながらジャスパーに叫んだ。が、それがジャスパーをキレさせた引き金となった。
『死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇ!!!!!!!!』
ジャスパーは紫色の息を吐くと、コヨルを睨みつけて不気味に微笑んだ。コヨルはこの瞬間、気付いた。
『……と言いたいところだが、あくまで貴様は生け捕りだ。あの女を使わせてもらう。』
ジャスパーはそう言うと、突然急降下し始めた。
『くそっ!!テミスが狙いか!!!』
コヨルは汗を流し、大急ぎでジャスパーの後を追いかけた。