ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 白銀セレナーデ ( No.2 )
- 日時: 2011/01/08 10:37
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
第一話
「…静かだな。」
静寂という言葉がとても相応しい今のサディーモは何処かしら不思議な感じがする。
誰もが外に出歩いてない とても珍しい光景だ。
少し視線をずらせば歩いている人は少しだが見える。
しかし視線をまた動かすと誰も居ない場所で草木が揺れているのみ。
——————今日のサディーモは何処かしら変だ。
「エド 何してるんだ?」
俺の友人が手を挙げてそう訊いてくる。
こいつも歩いていたのか、と少しちょっと俺は動揺する。
もはや同類と言った方が早い。
……言い忘れていた 俺の名前はエド・フェンブル そして友人の名前はヴァン・ソルエト。
幼少時代からの友人で…昔は良くこいつと遊んでいたな。
一時期ヴァンが大都会イーストデットに戻った時は俺はとても泣いてたな。
今思うととても恥ずかしい。
「いや…ちょっと散歩だ。」
返答に遅れたものの、ヴァンの質問に答える。
「…お前が散歩なんて珍しいな 今日はとても人が少ないんだな…珍しい」
どうやらヴァンも俺と同じことを考えていた。
さすが幼馴染 思う事は一緒だな、と俺は心の中で感嘆の声を漏らす。
雲ひとつ無い晴天でもない、雨でもない曇天の中俺とヴァンは空を見上げる。
こんな日はまたとない 静かで不思議で可笑しい日。
- Re: 白銀セレナーデ ( No.3 )
- 日時: 2011/01/08 10:49
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
第二話
いや…むしろ可笑しい日ではない 不思議という例えが一番合う日だ。
と心の中で何気なく無駄な事を俺は訂正しながらベンさんの酒場に足を運ぶ。
からんからん。
俺達がドアを開けると、鈴が俺達を歓迎してくれているのか否か音を鳴らす。
綺麗な音色という訳でもないけど、そう謙遜してしまう音色。
「ベンさん久しぶり 元気?」
俺がそうベンさんに視線を向けて訊く。
「ああ元気だよ そういうお前らはどうだ?」
ベンさんは俺とヴァンビールグラスをタオルで拭きながら視線を向ける。
「無駄に元気」
俺とヴァンが揃えてそう言う。
「まあ若いモンは今のうちに人生を楽しんどけ 大人になって楽しめばよかったって後悔するからな。」
ベンさんがそう微笑みながら言う。
「ふーん」
ヴァンはあまり分かっていないのか普通に相槌を打つ。
「…で、何を注文するんだ?」
「ビール」
「未成年は酒飲めないだろ。」
「ちぇっ… じゃあ水と鶏肉の照り焼きでいいや。」
「よし、味には自信があるからな 待ってろよー」
テンポの良い会話が終わりベンは水を持ってくる。
「こんなのでいいのか?」
「うん」
ベンの質問にまた二人はそう声を揃えて答える。
まるで、兄弟の様に。
「じゃあ鶏肉の照り焼き二人な ちょいと待ってなさい。」
- Re: 白銀セレナーデ ( No.4 )
- 日時: 2011/01/08 10:58
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
少し時間が経った 本当に“少し”だけど。
そしてベンさんが鶏の照り焼きを持ってくる とても美味しそうです。
「ほーい 今日だけタダにしてやる。」
「ベンさん太っ腹ァ!」
ヴァンが大声でそう言う。
ヴァンがそう言うとベンは顔を赤らめ鶏の照り焼きを俺達のところに差し出す。
「美味しそうだな… そう思わないかヴァン。」
俺がそうヴァンに訊き、ヴァンの方向に視線を移す。
ヴァンが口の周りに照り焼きのソースをベタベタとつけて頬を膨らませている 食うの早いよ。
「うめー。」
若干棒読みでヴァンが言う 俺も便乗してそう言った。
「いやあそういわれると嬉しいねえ また来いよ。」
ベンがそう言い、俺とヴァンに微笑んでくれた。
今気付いた 俺達以外に客が居ない事を。
「あの…ベンさん 今日なんか変じゃないですかね?」
俺がそうベンさんに訊く。
「…俺も思っていた 多分何かが起こる 気をつけろよ。」
「あ、はい…」
(ベンさんも感じてたのか。)
- Re: 白銀セレナーデ ( No.5 )
- 日時: 2011/01/08 12:26
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
用語辞典(イーブルトス改定候補)
イーブルトス
ヴァン、ベン、エド達人間が居る世界の呼び名。
イーブルトスには四つの大陸が存在している。
レッド・ヴァーミリオン・プラスタ
バーモリオ一ギルド決定戦で優勝したギルド。
バーボル一家とはとても仲が良い。
全員が経験者で、世界一のギルド『キリア』もその強さに感嘆の声を漏らしたほど。
しかし『 ナ ル シ ス ト 』が多い。
キリア
世界一強いギルド。
大回復術『ヒール・オブ・ドア』を扱うマソル
大召喚術『ギベロツ』を扱うギーン
大賢術『ディレクト』を扱うエリュー
大破壊術『ディザクター・ソウル』を扱うモルベート
大剣術『キル・ザ・ウェポン』を扱うガルベクスト
この五人で構成されたギルドである。
カーボルテ
有名なギルドで、前バーモリオ一ギルド決定戦で優勝したギルド。
しかし今年は『レッド・ヴァーミリオン・プラスタ』に敗北する。
それ以降はカーボルテのメンバーは全員失踪したと言われている。
ブラッククロウ
セートクル全域を驚かせた謎の組織。
一説ではマフィアと言われているが本当は分からない。
アルテメシュ商会を襲撃した事もある謎の組織。
ブラッククロウの情報はとても少なく、世間に出回っていない。
セートクル政府は全力で対処と情報収集をしている。
アルテメシュ商会
トップクラスの商会。
基本的に資金援助や、動物保護を中心にしている。
バーボル一家
賞金稼ぎのチームで、金さえ受ければどんな仕事もする。
バーボル一家は四人で構成されており、その四人全てが全員元々は賞金稼ぎである。
バーボル一家のリーダー『バーボル』は世界的に有名な闘士としても有名であった。
API動物保護団体
A=アニマル P=プロテクション I=イーブルトス。
セートクルで広く活動を続けてきた動物保護団体。
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セートクル
イーブルトスの大陸で一番大きい大陸。
北に位置して、人口が世界一多い。
『API保護団体』の本拠地もセートクルの『ケベリト』にある。
バーモリオ
南に位置する小さな大陸。
パラダイスと称されていて、休日には多くの人で賑わう。
ヤークルエン
東に位置する細長い大陸。
大都会イーストデットもヤークルエンにある。
人口がとても少ない大陸で、『アルテメシュ商会』の本拠地が『フォトモーベレス』ある。
セルメートリア
西に位置する丸い大陸。
『セーグス』という大きな国があり、セーグスでは奴隷制度が今でも続いている。
そしてサディーモがある大陸。
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今後情報があれば増やす予定。
イーブルトス改定候補。
アドゥ&ペリー
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- Re: 白銀セレナーデ ( No.6 )
- 日時: 2011/01/08 12:47
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
そして俺達はベンさんの酒場を出た。
相変わらず外は静かで、殆ど人影を見ない。
「いやあ…誰もいねえ。」
「今更何言ってるんだよヴァン。」
と会話をしながらテンポ良く俺とヴァンは足を動かす。
何も目的地を決めてないけど、散歩をしながら雑談をしながら。
「そうだ エドの家に行かせてくれよ」
「お、俺ん家?」
いきなりヴァンが変な事を言うので動揺する。
俺ん家は汚いのであまり人を誘いたくないのだが…ううむ仕方ない。
「ああ…今日だけ特別な いいよ。」
「うっしゃー!」
OKサインを出すと、ヴァンは飛び上がって喜ぶ。
そういえばニュースでまたブラッククロウが襲撃を始めたんだっけな、知らないけど。
「よっしゃ! うっしゃ! きたあああ!」
「落ち着け…な?」
「わかったぜ…ハァハァ…」
息切れするほど興奮するなんてまったくヴァンは…と呆れてしまう。
この後家に行った時に起きた出来事は脳裏に焼きつくほど衝撃だった
- Re: 白銀セレナーデ ( No.7 )
- 日時: 2011/01/08 15:14
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
相変わらず汚い 掃除してないな そういえば。
父さんも母さんも出かけてる それにしても外と同じ静けさだ。
なんでヴァンはあんなに俺ん家に行く事を望んだのだろうか。
「エドの部屋いっていいか?」
そうヴァンが訊いてきた。
俺の部屋入って何をする気だろう。
「あ、ああ…別にいいけど」
何をするのか楽しみ それと同時に不安。
ガチャッとドアを開けた音が鳴る。
「久しぶりだなー… お!まだあったのか…」
ヴァンが入った直後に漫画のある棚にへと足を動かす。
それが目的かよ…………
ガチャッ
何処からか、ドアを開ける音が聞こえた。
おかしい 誰も居ないはず。
…母さん 父さんか?
「ヴァン ちょっと待ってろ」
「あ、ああ。」
俺は音の正体を確かめるべく、家の中を捜し回る。
しかし、音の招待らしき物は見つからない。
「畜生…」
そう疲れてもう捜すのをやめようと思った時だ。
「何かお探しかね?」
後ろからそう、声が聞こえた。
「誰…だ…?」
俺は恐怖のあまり声が擦れる。
「剣豪ベールツモス、だよ エド・フェンブル君…?」
そう“声”が答えると、俺はこう言った。
「何故、俺なんだ?」
「いやはや失敬 君の様な魔術師を捜していたものでね」
声…いや、ベールツモスはそう笑いながら言う 無性に腹が立つ。
「俺の様な魔術師? そんな凄い魔術が使えるわけでもない。 何が目的だ。」
俺はそう、怒りながら理由を尋ねる。
「はっはっは… 君は自分自身のポテンシャルを完全に知っていない」
ベールツモスがそう言うが、自分の事は自分が一番知っているつもりだ。
「はあ…それで何故俺を?」
俺がそう苛立ちを押さえ、尋ねる
「君を是非ギルドに誘いたくてねえ…ふふふ」
ったく、喋り方が気に食わん
- Re: 白銀セレナーデ ( No.8 )
- 日時: 2011/01/10 21:51
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
第三話
ああ訳のわからない男を家に招いてしまったと後悔する。
いやこいつが勝手に入ってきたんだから、不法侵入だ。
いや…待てよ? ギルドに誘っているという事は、俺は初のギルドデビューでちゃんとした魔法使いの幕を開けれるのか?
そう考えてみると、案外悪い話ではない。
ああ、何か暑いと思ったら黒色のローブを着ていたからか。
そしてあの自称剣豪に、返答を送る。
ああ、ヴァンを放置していたか、少し様子を見に行こう。
「…何処にいくのかね?」
自称剣豪が俺に問うが、返答をする気もさらさら起こらない。
鼻でフッと笑い、俺の部屋に足を運ぶ。
ガチャ、とドアが開いた音がヴァンが生んでいた沈黙を破壊する。
どうやらヴァンは疲れ果てて寝ている ぐっすりと。
『俺達はずっと一緒だからな!』
『ああ!』
「…あの頃とは違って、今は大人っぽいよなあ…」
どうして俺は、ヴァンと離れることを望んだのだろうか。
いや…もはや運命なのかもしれない。
- Re: 白銀セレナーデ オリジナルキャラ募集 ( No.9 )
- 日時: 2011/01/10 23:03
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: エド×ヴァン
Original character Recruitment
名前「」 読み「」
性別「」 年齢「」
性格「」 容姿「」
特技「」 武器「」
ギルドに所属しているか(Yes or No)「」
商会、海賊など何かの団体に所属しているか(Yes or No)「」
武器「」 能力「」
設定「」 その他「」
生まれた地域(セートクルorバーモリオorヤークルエンorセルメートリア)「」
二つ名「」
最後に「」