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第一章　
　　　「高橋　望夢」



「ふあぁぁ〜〜〜〜〜〜〜っっ…。よく寝た……。」

「“よく寝た”じゃないわよっ!!　望夢（のぞむ）、早く起きないと遅刻するわよ!!…ったく、あんたって子は……いつにも増してなんでいつもそんなに平気な顔してんのよ!!!　少しは自覚しなさいってのあんたもう１７歳なんだから!!!」

勢いよくベットからはじき出される少年…。
それを見て激怒する女…。

「わりわりっ!!　起こしてくれてありがとな、姉貴!!!　そんじゃー行ってきまぁ〜〜す!!!」

少年は、激怒する“姉貴”の言う事を一切聞かず、急いで身支度を済ませ家を出た。


少年の名は、高橋　望夢　１７歳。
スポーツ万能だが、後先考えず突っ走る性格でよくある友人と街の住人達に毎回お世話になっている、悪戯大好きな高校２年生。

さっき怒鳴り上げた女の名は、望夢の姉、歩夢（あゆむ）２０歳。
主に、モデルの仕事を海外でやっているが、ダメな弟のしつけ役として抜擢され、仕事を休まざる得ない今日この頃であった……。